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 東邦レオは樹木がCO2(二酸化炭素)を吸収する量や大気汚染物質を吸着する量などを評価するシステム「U-GREEN」を開発し、2021年10月にサービス提供を開始した。街路樹や公園の樹木などにおける現状の機能の他、伐採や植樹による変化をシミュレーションすることができる。

U-GREENの画面イメージ。葉のアイコンが現状の樹木の位置(資料:東邦レオ)
U-GREENの画面イメージ。葉のアイコンが現状の樹木の位置(資料:東邦レオ)
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 U-GREENの開発責任者である東邦レオのグリーンインフラ事業でディレクターを務める和田清栄氏は「緑の価値を理解しやすくするために、樹木の機能を定量評価できるようなシステムを作ろうと考えた」と説明する。同システムは、米国農務省森林局(フォレストサービス)が中心になって開発した「i-Tree Eco」を参考にした。

 U-GREENは日本の樹種や環境課題に特化したサービスだ。同システムに登録した樹種は全国で一般的に街路樹として植えられている182種。評価指標は1年間の炭素吸収量、大気汚染物質の削減量、雨水流出の削減量の大きく3つに分かれる。

 大気汚染物質の削減量は樹木の葉の表面や内部に付着する一酸化炭素などの量を示す。雨水流出の削減量は、樹木が雨水を遮断するなどして下水道へ直接流出するのを防ぐ量だ。

U-GREENで評価する樹木が持つ機能のイメージ(資料:東邦レオ)
U-GREENで評価する樹木が持つ機能のイメージ(資料:東邦レオ)
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 U-GREENでは、樹種ごとの特性と大きさなどに応じて炭素貯蔵量などを自動計算する。地図上で樹木の位置と樹種、全体高さ、幹の直径、葉や枝で構成される樹冠の幅や欠損率などを設定するだけで、特定の樹木が1年間に吸収する炭素量などが分かる。

U-GREENで樹木の情報を設定する画面。葉のアイコンは濃い緑が常緑樹、黄緑色は落葉樹の現状の樹木位置。灰色の葉は伐採予定の樹木、青いピンは新たに植樹しようとしている樹木(資料:東邦レオ)
U-GREENで樹木の情報を設定する画面。葉のアイコンは濃い緑が常緑樹、黄緑色は落葉樹の現状の樹木位置。灰色の葉は伐採予定の樹木、青いピンは新たに植樹しようとしている樹木(資料:東邦レオ)
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