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 リニア中央新幹線の工事で初の死亡事故が起こった。2021年10月27日、岐阜県中津川市で掘削中のトンネルで、発破作業後の岩盤の点検中に地山が崩れ、男性作業員2人が巻き込まれた。1人が死亡し、もう1人が左足を骨折する重傷を負った。

 事故が起こったのは、全長約4.4kmの「瀬戸トンネル」本線の掘削現場に地上から資材を運び入れるための斜坑だ。長さは約600mで、坑口から約70mを掘ったところだった。奥村組・浅沼組(大阪市)・TSUCHIYA(岐阜県大垣市)JVが19年1月に着工し、NATM工法で施工している。

リニア中央新幹線のトンネル掘削現場に地上から資材を運び入れるための斜坑で事故が起こった。斜坑は「瀬戸非常口」から掘り進めていた。JR東海の資料に日経クロステックが加筆
リニア中央新幹線のトンネル掘削現場に地上から資材を運び入れるための斜坑で事故が起こった。斜坑は「瀬戸非常口」から掘り進めていた。JR東海の資料に日経クロステックが加筆
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斜坑は全長約4.4kmの瀬戸トンネルに接続する。JR東海の資料に日経クロステックが加筆
斜坑は全長約4.4kmの瀬戸トンネルに接続する。JR東海の資料に日経クロステックが加筆
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 21年10月27日午後7時12分に発破作業を実施した後、午後7時20分ごろに切り羽付近で肌落ちと地山の一部の崩落が立て続けに発生した。現場の土かぶりは約23mで、坑内の幅は約6.8m、高さは約6.5m。斜坑内では7人が作業しており、そのうち2人が巻き込まれた。