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 清水建設は民間企業の事業所や工事現場などにおける防災行動計画の作成と運用を支援するシステム「ピンポイント・タイムライン」を開発した。風水害の気象情報をタイムリーに共有して、その場で必要な防災対策をSNS(交流サイト)などで利用者に自動で通知する。

台風接近時におけるピンポイント・タイムラインの活用イメージ。風水害の懸念がある情報を取得すると、アラートを発信して通知し、取るべき対策を提示する(資料:清水建設)
台風接近時におけるピンポイント・タイムラインの活用イメージ。風水害の懸念がある情報を取得すると、アラートを発信して通知し、取るべき対策を提示する(資料:清水建設)
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 ピンポイント・タイムラインは、風水害が起こったときに民間企業の従業員の安全と、施設や設備など資産を守り、組織内で情報を共有する仕組みだ。システムの導入に当たっては、まず清水建設の専門家が納入先の防災担当者にヒアリングを実施。事業所や工事現場などで想定される風水害、それに伴う被害を軽減する防災対策を時系列で整理する防災行動計画を作成・データ化する。

ピンポイント・タイムラインの導入手順。洪水や内水氾濫、高潮、強風など、システムの導入先で想定される風水害や、被害を防止または軽減する対策、対策を実施する気象条件とタイミングなどを評価して防災行動計画を策定したうえで、データベースを構築する(資料:清水建設)
ピンポイント・タイムラインの導入手順。洪水や内水氾濫、高潮、強風など、システムの導入先で想定される風水害や、被害を防止または軽減する対策、対策を実施する気象条件とタイミングなどを評価して防災行動計画を策定したうえで、データベースを構築する(資料:清水建設)
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 民間の気象会社であるハレックス(東京・品川)が提供する風量や雨量のしきい値、警報の発表など、あらかじめ設定した情報を防災担当者に通知し、必要な対策をSNSで提示する。災害の発生が懸念される台風や大雨などの予想日の最大5日前から稼働する。

 対策の実施後はSNSに表示されるチェックボックスをクリックすることで、関係者全員で防災対策の実施状況を共有できる。状況写真のアップロードも可能だ。

SNSに提示された防災対策の項目にチェックを入れることで状況を組織内で共有する。写真のアップロードも可能だ(資料:清水建設)
SNSに提示された防災対策の項目にチェックを入れることで状況を組織内で共有する。写真のアップロードも可能だ(資料:清水建設)
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 実施する防災対策は、適用する現場の状況に合わせて約200項目の中から選択してシステムに登録する。対策は大雨、強風、洪水、高潮など災害の事象ごとに分類している。例えば、大雨対策であれば、土のうや止水板の設置、車両や重機の高所への移動など。強風対策では、足場の補強や資材の飛散防止措置が挙げられる。