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 高知県内の橋梁工事で河川敷に仮置きしていた足場板が600枚余り河川に流れ出るトラブルがあった。工事を発注した国土交通省四国地方整備局土佐国道事務所が4日間かけて捜索したが、全ては回収できなかった。同事務所は原因を究明し、再発防止に取り組む。

2021年11月9日に確認された足場板の一部(写真:国土交通省土佐国道事務所)
2021年11月9日に確認された足場板の一部(写真:国土交通省土佐国道事務所)
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仁淀川橋の位置図(資料:国土交通省土佐国道事務所)
仁淀川橋の位置図(資料:国土交通省土佐国道事務所)
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 問題が起こったのは、土佐国道事務所が発注した「令和2―3年度国道33号仁淀川橋耐震補強(その1)工事」。高知市に隣接するいの町を流れる仁淀川に架かる7径間下路式鋼単純ワーレントラス橋の橋桁(3径間分)を耐震補強する工事だ。

 土佐国道事務所は2020年10月に総合評価落札方式の一般競争入札を実施。晃立(高知市)が3億8800万円(税別)で落札し、工事を受注した。工期は20年10月23日から22年3月31日まで。当初は21年6月30日までを予定していたが、9カ月延長した。同事務所は、工期延長の理由を明らかにしていない。

仁淀川に架かる仁淀川橋(写真:国土交通省土佐国道事務所)
仁淀川に架かる仁淀川橋(写真:国土交通省土佐国道事務所)
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仁淀川橋の概要。「令和2―3年度国道33号仁淀川橋耐震補強(その1)工事」では3径間の橋桁を耐震補強する(資料:国土交通省土佐国道事務所)
仁淀川橋の概要。「令和2―3年度国道33号仁淀川橋耐震補強(その1)工事」では3径間の橋桁を耐震補強する(資料:国土交通省土佐国道事務所)
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 足場に用いる杉板の流出が確認されたのは、21年11月9日午前6時ごろ。晃立の工事関係者が、高知市側の橋脚付近の河川敷に仮置きしていた足場板760枚の大半が流出していることに気付き、土佐国道事務所に報告した。

 足場板は長さ4m、幅20cm、厚さ3cm。11月5日に現場に搬入し、50枚ずつバンドで留めて、橋脚付近に平積みした。流出後、現場近くに残っていた足場板などを数えたところ、8割に当たる612枚が流されたことを確認した。

 晃立から報告を受けた土佐国道事務所は直ちに捜索を開始。9日午後1時15分ごろ、下流域の左右両岸の河川敷に437枚が流れ着いていることを把握。さらに、ドローンを投入して下流域を調査し、4時間後に18枚を発見した。

 翌10日は午前8時30分に捜索を開始。陸上からの巡視と上流域のドローン調査で124枚を確認し、順次回収した。その後も同様の捜索を続け、3日目の11日に27枚、4日目の12日に3枚を発見。4日間で計609枚を回収した。

 土佐国道事務所は12日にその回収状況をホームページに公表。引き続き巡回などを続け、残り3枚の回収に取り組む考えを示した。併せて、足場板を見かけた際には同事務所に連絡するよう、住民らに協力を呼び掛けた。

2021年11月12日までの足場板の回収状況。高知港湾・空港整備事務所の港湾業務艇による目視調査の結果、海への流出は確認されなかった(資料:国土交通省土佐国道事務所)
2021年11月12日までの足場板の回収状況。高知港湾・空港整備事務所の港湾業務艇による目視調査の結果、海への流出は確認されなかった(資料:国土交通省土佐国道事務所)
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