北海道三笠市の道道「岩見沢桂沢線」が陥没し、乗用車が転落した事故は、現場の地下に埋まっていた古い排水管からの土砂流出が原因である可能性が高いと分かった。排水管には複数の破損が確認された。市道から道道に変更された1976年以前に造られたもので、埋設位置などを示す資料は残っていなかった。
2021年11月11日午前3時15分ごろ、通行人から「道路が陥没している」と警察に通報があった。陥没の大きさは縦約7m、横約7m、深さ約6m。推計で約100m3の土砂が流れ出ていた。転落した乗用車に乗っていた男女3人が重軽傷を負った。
岩見沢桂沢線は片側1車線の道路で、陥没した場所は2014年に舗装を補修していた。北海道建設部建設政策局維持管理防災課によると、事故前日の10日午後9時ごろの巡視では、異常は見られなかった。
陥没した場所を掘削すると、地下約12mの深さで古いコンクリート製排水管が道路を横断していた。11月25日時点で確認できた長さは18mほど。さらに、現場から約130m離れた幾春別川付近で、高さ90cm、幅90cmのコンクリート製排水管の吐口部が見つかっている。道路下の排水管とつながっているとみられる。