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 神東塗料が水道管用塗料の認証を不正取得した疑いを受け、東京都や大阪市などの水道局は当該塗料を用いた製品を使う工事を一斉に停止した。大部分の工事は1週間ほどで再開したものの、安全性がまだ確認されていない製品を使う一部の工事は中断を続けている。同社製塗料を使っている大手水道管メーカーも、不正疑惑を受けて出荷を停止していた。

ダクタイル鋳鉄管の継ぎ手部分の断面図。神東塗料の該当する塗料は、管の外側と受け口に使われている。大阪市水道局の資料を基に日経クロステックが作成
ダクタイル鋳鉄管の継ぎ手部分の断面図。神東塗料の該当する塗料は、管の外側と受け口に使われている。大阪市水道局の資料を基に日経クロステックが作成
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 神東塗料は2022年1月12日、ダクタイル鋳鉄管用の合成樹脂塗料24製品で、日本水道協会の規格の認証を不正に取得した疑いがあると発表した。協会が定めた規格とは異なる条件で試験した結果を使ったり、規格に記載されていない原料を使用したりした可能性があるという。

 神東塗料によると、21年10月に同社社員からの内部通報で発覚した。社内で調査を進め、同年12月末に日本水道協会に報告した。

 報告を受けた協会は水道管メーカーに、神東塗料の該当する製品を使って製造したダクタイル鋳鉄管の出荷自粛を要請した。自粛の対象には、水道水と接しない管の外側に塗料を使っている製品も含めた。

 日本水道協会は、22年1月13日から14日にかけて神東塗料の製造工場に立ち入り、該当製品の安全性を調査。17日時点で14製品について、「衛生上の問題はない」と判断して自粛要請を解除した。