大成建設は大量の二酸化炭素(CO2)を固定する環境配慮コンクリート「T-eConcrete/Carbon-Recycle(ティー・イーコンクリート/カーボンリサイクル)」を現場打ち舗装に適用した。環境配慮コンクリートで造った石材調建材の舗装ブロック「T-razzo」との併用で5.3m3の舗装を施工し、従来のコンクリート舗装と比べて計1.5t分のCO2排出量を削減できた。
T-eConcrete/Carbon-Recycleは、2014年に適用を開始した「T-eConcrete」シリーズの一種。工場の排出ガスから回収したCO2を原料とする炭酸カルシウムの粉末と産業副産物である高炉スラグを材料に使う。
製造に特殊な設備は不要だ。1m3当たり70~170kgのCO2を固定するため、コンクリート製造におけるCO2排出の収支がマイナス(カーボンネガティブ)となる。コンクリートを少量しか使わない工事でも、CO2を大幅に削減できる。
大成建設によると、カーボンネガティブに寄与する炭酸カルシウムを使った現場打ちコンクリート舗装は初だ。