全877文字
PR

 清水建設とデータ活用向けクラウドサービスを手掛けるグルーヴノーツ(福岡市)は、量子コンピューティングを使って残土の最適な運搬経路を求める技術を共同で開発した。国内の建設現場におけるダンプトラックの運行データを基にシミュレーションを実施したところ、走行台数を変えずに1日当たりの運搬量を1割増加できると確認した。現場への導入に向けて研究を進めている。

 量子コンピューティングは従来のコンピューターによる演算処理と比べて、多くの情報に基づく膨大な組み合わせの中から最適なものを選ぶ計算を得意とする。

 グルーヴノーツのクラウド「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」上に、量子コンピューティングで解く計算モデルを構築。道路の渋滞情報やトラックの一時的な待機場所の滞留台数、他のトラックの位置情報といったデータを基に、残土を最も効率良く運べる経路をリアルタイムに算出する。

実証のイメージ図。出発地から到着地までの複数の残土運搬経路では、走行するダンプトラックの台数や所要時間が変動する(資料:清水建設)
実証のイメージ図。出発地から到着地までの複数の残土運搬経路では、走行するダンプトラックの台数や所要時間が変動する(資料:清水建設)
[画像のクリックで拡大表示]

 実証では、清水建設の土木現場で稼働している約40台のトラックの運行データを使った。現場と土砂の搬出先とを結ぶ経路として、一般道路と高速道路の他、車両の待機場所を経由して搬出先へ向かう計3種類の選択肢を登録。量子コンピューターに運行データを読み込ませて、最適な経路を算出した。