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 大成建設とコマツは、土砂の運搬から積み下ろしまでを自動化したダンプトラック「T-iROBO Rigid Dump(ティーアイロボ・リジッドダンプ)」を共同で開発した。熟練ドライバーが乗って一度操縦すれば、車両が通過した位置や方位、速度などを記録して同じルートを走行できる。2022年1月に三重県の実験場で性能や安全性を確認した。22年度に国内の現場への導入を目指す。

コマツ製のリジッドダンプトラック「HD465」をベースに開発した(写真:大成建設)
コマツ製のリジッドダンプトラック「HD465」をベースに開発した(写真:大成建設)
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 コマツ製のリジッドダンプトラック「HD465」に、LiDAR(ライダー)やカメラ、GNSS(衛星測位システムの総称)方位計、通信機器、コンピューターを搭載した。GNSS方位計のデータを基に自動運転プログラムを生成し、コンピューターから車両に電気信号を送って制御する。実証では走行位置の誤差を直進では平均10cm、位置がずれやすいカーブでも最大1m未満に抑えられることを確認した。

T-iROBO Rigid DumpにはLiDARやGNSS方位計を搭載している(資料:大成建設)
T-iROBO Rigid DumpにはLiDARやGNSS方位計を搭載している(資料:大成建設)
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 自動運転プログラムの作成時に、経路の形状に応じて速度を調節する。直線では最大時速30kmで走れる。一般的な有人走行よりも速い。切り返しなど複雑な操縦が必要な場所で時間がかかっても、全体の作業時間を抑えられる。

 建設向けの大型ダンプトラックの運転手には熟練のスキルが求められる。そのため常に人手が不足している。自動運転によって「1人のオペレーターが複数のダンプトラックを運用できるようになる」と、大成建設技術センターの高山正志生産技術開発部長は語る。