国土交通省は、建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入やワークライフバランスの改善などを評価する項目を経営事項審査(経審)に新設する。2022年3月14日の中央建設業審議会総会で改正案を公表した。22年6月に公布、23年1月に施行を予定している。
CCUSに関する項目では、直近の事業年度に全ての公共工事の現場で導入していた場合は10点、民間工事を含めた全現場ならば15点を加点する。
CCUSへの現場登録やカードリーダーの設置など技能者が就業履歴を蓄積するのに必要な措置を講じることが加点の要件だ。元請けは、技能者と直接の雇用関係がないので、技能者個人のCCUSへの登録状況は問わない。
元請けは、加点に必要な措置を講じているとの誓約書を国交省や都道府県などの許可行政庁に提出する。許可行政庁の抽出調査などで虚偽申請が明らかになった場合は、建設業法に基づく営業停止処分などを科す。
ワークライフバランスの項目では、子育て支援や女性活躍の推進、若者の採用・育成への取り組みを評価する「くるみん」「えるぼし」「ユースエール」などの認定を取得した企業に最大5点を与える。複数の認定を取得している場合、最も点数が高い認定を基に加点する。