資源エネルギー庁は2022年4月12日、全国の電柱が21年度に約4万5000本増えたとの推計結果を発表した。国土交通省などが無電柱化を推進しているものの、新たな電柱設置のペースに追いついていない現実が明らかになった。
同庁は総務省と共に21年度、全国の電柱について、既設と新設・撤去の本数を調査した。第3四半期までに16万7000本が新たに設置され、13万4000本が撤去されたので、差し引きで3万3000本増えた。第4四半期に新設と撤去がそれまでと同じペースで進めば、21年度全体で約4万5000本が増えると推計。国交省が開いた「無電柱化推進のあり方検討委員会」の会合で明らかにした。
無電柱化推進法を所管する国交省は、同法に基づく無電柱化推進計画に従い、自治体と共に緊急輸送道路などで無電柱化を進めている。18年度から20年度までの3年間で延長2400kmの道路を無電柱化する目標を掲げたものの、実現は1800kmにとどまった。現在は21~25年度までの5年間で、未達成の600kmに3400kmを加えた4000kmの無電柱化を目指している。