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 東京外かく環状道路(外環道)のトンネル工事で起こったシールド機と鋼製地中壁の接触事故は、地中壁を設計したパシフィックコンサルタンツによる作図の誤りが原因だと分かった。工事を発注した東日本高速道路会社などが2022年4月28日に発表した。

 大泉ジャンクション(JCT)側から南行き本線トンネルを掘削していたシールド機のカッターが4月7日、地中壁の鋼材部分と接触した。現在、掘進を停止している。地中壁の中央付近はシールド機が掘って通過できるように、円形の硬質ウレタン素材で構成している。

地中壁とシールド機の位置関係。硬質ウレタンでできた部分をシールド機が掘進する(資料:東日本高速道路会社)
地中壁とシールド機の位置関係。硬質ウレタンでできた部分をシールド機が掘進する(資料:東日本高速道路会社)
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 地中壁の詳細設計はパシフィックコンサルタンツが国土交通省東京外かく環状国道事務所から受注し、15年2月から16年3月にかけて設計した。その際に設計者がCADの操作を誤り、ウレタン部分の中心位置が下方に93.5cm、水平方向に約10cmずれた。

設計者がCADの操作を誤り、地中壁上でトンネルの中心位置がずれた(資料:東日本高速道路会社)
設計者がCADの操作を誤り、地中壁上でトンネルの中心位置がずれた(資料:東日本高速道路会社)
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 外環道の関越~東名間の工事で、シールド機が通過するウレタン部分を備える地中壁は他に13カ所ある。このうち施工済みの7カ所では位置が正しいことが確認された。残りの6カ所で確認を進めている。

地中壁は設計通りに施工された(資料:東日本高速道路会社)
地中壁は設計通りに施工された(資料:東日本高速道路会社)
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