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 政府は、PPP(官民連携)・PFI(民間資金を活用した社会資本整備)の対象分野や活用地域を広げ、2022年度から31年度までの10年間で、民間事業者の契約期間中の総収入に当たる事業規模を30兆円にする目標を掲げた。22年6月3日に開いた民間資金等活用事業推進会議で、新たなアクションプラン(行動計画)を決定した。

PPP・PFIの事業規模目標(資料:内閣府)
PPP・PFIの事業規模目標(資料:内閣府)
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 岸田文雄首相は推進会議の議論を踏まえ、「公共の施設とサービスに民間の資金と創意工夫を最大限活用するPPP・PFIは、新しい資本主義における新たな官民連携において柱となる重要な取り組みだ」と説明。「PPP・PFIの推進策を抜本強化する」と表明した。

 具体的には、公共施設の運営権を民間に売却するコンセッション方式などに注力。従来の空港や上下水道、工業用水に加え、バスやタクシーなどの集約型公共交通ターミナル(バスタ)やスポーツ施設(スタジアム・アリーナ)、文化・社会教育施設、公園など新たな領域を開拓する。

 26年度までの前半5年間を重点実行期間と位置付け、推進策を集中的に投入。民間ビジネスの拡大効果が高い公共施設などを重点分野に据え、実施契約の締結や実施方針の公表など具体化すべき事業件数の目標を設定した。

 例えばバスタでは、品川駅(東京・港)や追浜(おっぱま)駅(神奈川県横須賀市)、新潟駅(新潟市)、近鉄四日市駅(三重県四日市市)、神戸三宮駅(神戸市)、呉駅(広島県呉市)で整備を進める6件の事業について、26年度までに具体化し、1件の事業実施を目指す。

 道路分野ではバスタの他、高速道路のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)や、国土交通省が地域高規格道路の候補路線として計画している山口県下関市と北九州市を結ぶ下関北九州道路などへの導入の可能性を検討する。

神戸三宮駅の集約型公共交通ターミナル(バスタ)の整備イメージ(資料:国土交通省近畿地方整備局、神戸市)
神戸三宮駅の集約型公共交通ターミナル(バスタ)の整備イメージ(資料:国土交通省近畿地方整備局、神戸市)
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神戸三宮駅のバス乗降空間のイメージ(資料:国土交通省近畿地方整備局、神戸市)
神戸三宮駅のバス乗降空間のイメージ(資料:国土交通省近畿地方整備局、神戸市)
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