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 2022年7月2日に発生したKDDIの通信障害で、建設業界への影響は限定的だったことが7月5日までに日経クロステックの取材で分かった。大林組、大成建設、鹿島、清水建設、竹中工務店の建設会社大手5社はいずれも7月4日時点で「業務への影響は生じていない」と回答。「7月2日、3日の週末に稼働していた現場からも(通信障害による影響の)報告はない」(竹中工務店広報部)とした。

 一方で、社用の携帯電話回線でKDDIと契約していた会社は対応に追われた。東亜建設工業は「携帯回線は10年ほど前から、ほぼ全社でKDDIと契約している」(広報室)と説明。障害が発生した2日から、内線も外線もつながらない状況に陥った。

 7月4日になっても回線の不具合が続いたため、東亜建設工業は同日午前中に「KDDI通信障害によるau携帯電話回線の不通について」とした経緯と影響を同社ウェブサイト上で発表。「7月3日までに復旧作業を終えたと報道があったが、現在も音声通話がつながらない状態が発生している」として、担当者の携帯電話が不通の場合は各拠点の固定電話に連絡するよう関係者に求めた。ただし、拠点ごとに回線を契約しているため、固定電話であっても通じない可能性があるとした。

東亜建設工業が7月4日に同社ウェブサイトで発表したKDDI通信障害の影響(資料:東亜建設工業)
東亜建設工業が7月4日に同社ウェブサイトで発表したKDDI通信障害の影響(資料:東亜建設工業)
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 東亜建設工業は対応策として、状況に応じてメールやウェブ会議を用いるよう社内に通知した。「対応できることは限られている。早く復旧してほしい」(同社広報室)

 舗装大手のNIPPOも社内携帯電話の回線をKDDIと契約している。社内のシステム障害や業務の停止といった大きなトラブルはなかったものの、7月4日午後1時の時点で通話が不安定なままだ。内線電話も通じないため、メールなどを用いている。

 作業所でのトラブルについては、「具体例までは聞いていないが、細かな困りごとが発生しているようだ」(NIPPO企画部)。現場内を動き回る施工管理の技術者は、作業員との連絡や資機材の搬入の調整などで携帯電話を使って通話する機会が特に多い。そうした業務で滞りが生じているとみられる。緊急の場合は、社員の私用の携帯電話で連絡を取っている場合もあるようだ。