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 富山市が発注した吊り橋の設計業務などを巡る官製談合事件で、パシフィックコンサルタンツの社員が有罪判決を言い渡されたことを受けて、同社の重永智之社長が辞任の意向を表明した。事件の責任を取って、2022年9月30日に退任する。7月1日に同社が公表した。

パシフィックコンサルタンツは7月1日、同社のWebサイトで重永智之社長の辞任意向を公表した(資料:パシフィックコンサルタンツ)
パシフィックコンサルタンツは7月1日、同社のWebサイトで重永智之社長の辞任意向を公表した(資料:パシフィックコンサルタンツ)
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 事件があったのは、パシフィックコンサルタンツ・GK設計JVが富山市から19年に公募型プロポーザル方式で受注した呉羽丘陵の吊り橋の設計業務と周辺広場の計画策定業務。パシフィックコンサルタンツの社員1人とGK設計の社員2人が、設計者の選定にかかわっていた富山市の前建設部長から公表前の情報を入手したとして、公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕・起訴されていた。

 3人は22年6月22日、富山地裁で執行猶予3年の付いた懲役10カ月から1年の有罪判決を言い渡された。情報を流した市前建設部長も同地裁で6月29日に懲役1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決を受けた。

 パシフィックコンサルタンツによると、判決を受けた社員は逮捕された22年1月24日以降、自宅待機扱いとして業務に携わっていない。同社員に対する処分はこれから検討するという。

 この事件を受けて、多くの自治体や行政機関が同社を指名停止にした。指名停止期間が1年半に及ぶ自治体もある。

 パシフィックコンサルタンツは1月25日に外部の弁護士など第三者で構成する特別調査委員会を設置した。委員会の中間報告を受けて、社内研修の内容を改めるなど、再発防止策を検討している。委員会の報告書を公表するかどうかは未定。重永社長が退いた後の経営体制は、7月の定例取締役会を経て公表する予定だ。

呉羽丘陵フットパス橋梁(呉羽山・城山連絡橋)の完成イメージ(資料:富山市)
呉羽丘陵フットパス橋梁(呉羽山・城山連絡橋)の完成イメージ(資料:富山市)
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