全1096文字
PR

 国土交通省関東地方整備局利根川下流河川事務所の職員が、入札に関する情報を建設会社に漏洩しようとしていたことが分かった。同事務所は入札の公平性・公正性が保てないとして、2022年8月23日までに公告中だった3件の入札手続きを中止した。

国土交通省利根川下流河川事務所による入札手続き取りやめを伝える2022年8月23日の記者発表資料(出所:国土交通省利根川下流河川事務所)
国土交通省利根川下流河川事務所による入札手続き取りやめを伝える2022年8月23日の記者発表資料(出所:国土交通省利根川下流河川事務所)
[画像のクリックで拡大表示]

 利根川下流河川事務所によると、情報漏洩を図ったのは発注手続きとは関係のない部署の職員だ。その職員が発注担当者しかアクセスできない情報を入手しているのを知った他の職員が不審に思い、上司に相談。同事務所が調査したところ、不正が発覚した。問題の職員は、複数の建設会社に対して入札情報の提供を働きかけていた。

 現時点で、入札情報が漏洩した事実は確認されていない。しかし、「企業側に不信感を抱かせた可能性がある」(利根川下流河川事務所の高橋博明副所長)として、入札手続きの中止を決めた。手続きを中止した3件以外では、過去の入札を含めて不正行為があった形跡はないという。

 同事務所は、問題の職員の年齢や所属部署、役職の他、入手した情報など具体的な内容について、現時点では公表していない。今後、関東地方整備局で事実確認や再発防止策の検討を進める。一定の事実確認が終わった段階で、内容を公表する予定だ。

 入札手続きを中止したのは、R3利根川左岸仲新田排水樋管新設工事、R3利根川下流土砂改良その1工事、同その2工事の3件。いずれも施工計画の提出を求めない施工能力評価型II型の総合評価落札方式を採用した一般競争入札だ。