安藤ハザマは、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末で山岳トンネルの切り羽を評価する「AI切羽画像評価システム」を開発した。携帯端末で撮影した切り羽の画像をAI(人工知能)が評価する。現場試行で従来の目視観察と同等の精度で評価できることを確認した。
同システムでは、撮影した切り羽画像をインターネット経由でサーバーにアップロードすると、サーバー上でAIが切り羽を評価。自動で切り羽評価点を算出し、切り羽観察シートを出力する。各発注者の様式に準拠した帳票出力が可能だ。一連の作業を数分で完了する。
汎用のカメラを搭載した携帯端末であれば、基本ソフト(OS)や機種を問わずに使え、評価結果も確認できる。特殊なカメラや計測機器を搭載した専用車両などは必要ない。
AI評価モデルは、堆積岩種や火成岩種を含む国内に分布する主要な10の岩種別に用意した。現場に応じた岩種の評価モデルを選ぶことで、高い精度で評価できる。10岩種で国内のほぼ全ての山岳トンネルの現場に導入できるという。評価モデルの更新機能も搭載しており、導入現場の地質状況に応じて最適化される。