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 鹿児島県は2022年12月21日に発表した「鹿児島県再生可能エネルギー導入ビジョン2023」の素案で、県内にある太陽光発電設備の21年度末時点の発電容量が、再生可能エネルギー発電設備の75.6%を占めることを明らかにした。さらに30年度末時点で太陽光の発電容量を1.3倍に増やす目標を掲げた。

 太陽光発電はこのように再生可能エネルギーの主力となっている一方で、高地や斜面への施設整備が土砂災害を引き起こすとしばしば懸念され、実際に引き起こす場合もある。22年7月には鹿児島県姶良(あいら)市内の大規模太陽光発電施設、いわゆるメガソーラーの建設現場が土砂災害を起こした。このメガソーラーの建設工事は、災害復旧を経て22年11月に再開した。

 再エネ施設の整備が少なからず、災害発生やその恐れなどを巡って近隣住民とのあつれきを生じさせていることは、国が脱炭素社会の実現を目指すうえで障害になる。資源エネルギー庁は対策として法改正による規制強化を検討している。

■建設現場から数百メートル離れた民地で土砂災害
■建設現場から数百メートル離れた民地で土砂災害
(出所:鹿児島県の資料に日経クロステックが加筆)
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 建設中の姶良市内のメガソーラーは、昭和プランニング(大阪市)を発電事業者、中川企画建設(大阪市)を施工者とする「姶良市加治木町太陽光発電所」だ。郊外の標高130m程度の丘で約30万3000m2の造成工事を行い、約5万6000枚の太陽光発電パネルを設置する計画で、1万8200kWの出力を予定している。中川企画建設の中川広次社長は昭和プランニングの前社長だ。

 同発電所の事業計画は再生可能エネルギー特別措置法に基づく資源エネルギー庁の事業計画認定を14年3月に受けた。工期は22年11月時点で21年6月~23年5月。当初は23年1月の完成を予定していたが、土砂災害などの影響で工期が延びている。中川企画建設の営業担当者は23年1月、「完成は9月ごろになりそうだ」と述べた。

姶良市加治木町太陽光発電所の建設が進む丘を南側から遠望。麓に高齢者施設がある(写真:日経クロステック)
姶良市加治木町太陽光発電所の建設が進む丘を南側から遠望。麓に高齢者施設がある(写真:日経クロステック)
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