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トンネル用の型枠であるセントルの実大模型に取り付けたスイッチャーズの1つ(写真:戸田建設)
トンネル用の型枠であるセントルの実大模型に取り付けたスイッチャーズの1つ(写真:戸田建設)
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 戸田建設とトンネル用型枠メーカーの大栄工機(滋賀県長浜市)は共同で、山岳トンネルの施工に要する労力を軽減する装置「スイッチャーズ」を開発した。覆工コンクリート打設の工程に残る手作業を減らし、現場の省人化を進めるのが狙いだ。2023年1月5日に発表した。

 山岳トンネルの施工で重要な工程となるコンクリート打設では、セントルと呼ばれる半円筒形をした移動式の鋼製型枠を用いる。セントルに開けた複数の打設口から、地山側にコンクリートを注入する。注入に使う打設ホースを打設口から打設口へと移動させたり、注入後に打設口の扉を閉じたりするのは通常、人力による作業だ。建設現場に残る苦渋作業の1つで、負担が大きい。

スイッチャーズを取り付けていないセントルの天端にある打設口。従来は打設ホースをその都度、人力でここまで持ち上げる必要があった(写真:戸田建設)
スイッチャーズを取り付けていないセントルの天端にある打設口。従来は打設ホースをその都度、人力でここまで持ち上げる必要があった(写真:戸田建設)
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