ニュース解説:土木
目次
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“三刀流”のマシンでトンネルの地山補強を機械化
鹿島と古河ロックドリル(東京都中央区)は、NATM工法で地山補強に用いるロックボルトの一連の施工を機械化するシステムを共同で開発した。3本のブームを持つドリルジャンボを改良。削孔からモルタルの注入、ロックボルトの挿入までを1台でこなす。
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半数の自治体が引き上げ対応、入札の最低制限価格
公共工事の入札で設定する最低制限価格などを、2017年4月に引き上げられた中央公契連の最新モデルに準拠する自治体が、県庁などのある市で増えていることが全国建設業協会の調査で分かった。
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既製コンクリート杭の根固め強度を1時間で判定
清水建設は、既製コンクリート杭を支持層に固定するためのソイルセメントの根固め強度を、1時間程度で判定する手法「CW-QUIC」を開発した。費用は従来の圧縮試験と変わらない。
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リニア関連工事で問題続出、斜面崩壊の次は「野鳥消失」
昨年末に長野県中川村の斜面崩壊の原因となったリニア中央新幹線関連のトンネル工事で、新たな問題が発生した。現場付近の橋で毎年営巣している県天然記念物の渡り鳥「ブッポウソウ」が、今年は飛来した後に姿を消した。
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羽田空港の舗装剥離、猛暑で水分が膨張し劣化か
羽田空港B滑走路で7月16日に見つかったアスファルト舗装の剥離は、猛暑で内部の水分が膨張して劣化を促したことが原因の可能性があることが分かった。空港を管理する国土交通省航空局が17日に明らかにした。
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コンクリートに自由な絵柄を“彫刻”する特殊シート
凸版印刷は、型枠の底に敷くだけでコンクリートなどの表面に彫刻を施したような立体的な模様が付けられるシート「ベトンフィット」を開発した。意匠性の高い建物の外壁のほか、公園や橋、歩道の景観材料などの幅広いコンクリート製品に使える。
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幅2m未満の歩道は無電柱化、国交省が運用ルール
国土交通省は、今年4月に「無電柱化推進計画」を策定したのを受け、対象とする道路の基準などを示した運用ルール案をまとめた。今後、自治体向けに無電柱化の指針を定める考えだ。
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清水建設が掘削ミス、中心のずれ放置し不具合拡大
南阪奈道路のトンネルで中心線が設計位置からずれるなどした問題で、施工者の清水建設は覆工コンクリートの打設前にずれを把握しながら、適切に対応していなかった。覆工コンクリートを撤去し、中心線を是正したうえで打設し直す。
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劣化知らずの光ファイバーでコンクリートのひずみを監視
三井住友建設は、コンクリート構造物の表面に光ファイバーセンサーを固定してひずみの分布を測定するモニタリングシステムを開発した。鉄や樹脂といった劣化しやすい素材を使わない固定方法を採用しており、数十年取り付けたままにできるのが特徴だ。
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[特報]“IHヒーターで治す”舗装を日本へ、會澤高圧コンクリートが導入
IHヒーターと同じ原理で加熱するだけで、損傷したアスファルト舗装が健全な状態に戻る――。そんな自己治癒型のアスファルト舗装の技術が、今後1、2年のうちに日本で実装されそうだ。
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豪雨時の避難勧告に発令基準、防災基本計画を修正
政府の中央防災会議は、昨年7月の九州北部豪雨やこの冬の大雪被害を踏まえ、国の防災基本計画を修正した。市町村に対して豪雨時の避難勧告の発令基準を設定するよう求めることや、大雪の際に予防的な通行規制を実施することなどを新たに盛り込んだ。
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「水面すれすれ」淀川の鉄道橋、10月にも架け替え着工
計画堤防高よりも線路が低い阪神なんば線「淀川橋梁」の架け替え工事が、10月にも始まることになった。線路への浸水を防ぐため、桁下の高さを現在より約7m高くする。
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オバマ前大統領を「完全再現」したレーザースキャナー、日本上陸
地形や構造物の形状を精度良く短時間で計測できる利点を持ち、建設業界の注目を集める3次元レーザースキャナー。国内の建設分野で拡大する需要を狙い、海外の新興スキャナーメーカーが市場に参戦している。ルクセンブルクのアーテック3Dは6月20日、建設現場でも使える地上型3次元レーザースキャナー「Artec …
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腐食を見逃された「吊り橋」の衝撃的な末路
築22年で落橋、2人が死亡したミャンマーの吊り橋を動画や図面で見る
今年4月1日、ミャンマー西部で築22年の吊り橋が突如崩落し、2人が死亡した。重要部材の主ケーブルが腐食し、破断に至るという「あってはならない事故」だ。東京大学生産技術研究所がドローンで撮影した動画も交えて、現地の状況と落橋の原因を解説する。
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数分で漏水を遮断、コンクリート構造物の新注入材
清水建設とピングラウト協議会は防水材メーカーのダイフレックス(東京都新宿区)の技術協力の下、地下のコンクリート構造物の漏水を短時間で恒久的に抑える止水材「NLクイック」を共同で開発した。従来の加水反応型止水材と比べて、止水効果を発揮する時間を7分の1程度に短縮できる。
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九州豪雨1年、被災河川7割で本復旧契約、赤谷川は2倍に拡幅
福岡、大分両県で関連死を含め40人の死者を出した九州北部豪雨から7月5日で1年を迎えた。国土交通省は7月3日、赤谷川など被災した全河川で応急復旧を終え、7割で本復旧契約に至っていることなど、昨年からの緊急治水対策の進捗状況を公表した。
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大雨情報を広域で図示、観測史上1位の場所も
気象庁は6月下旬から、大雨の際の洪水危険度を広域の地図上で色分けして示すなどインターネット上の情報発信を拡充した。台風の接近時など特定期間中の観測値について、過去の最大値との比較やランキングなどの情報も図表で分かりやすく表示する。
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停電の原因は盛り土変状、仙台市地下鉄で電線損傷
仙台市地下鉄南北線が4月18日に停電で6時間にわたって運行を停止した事故は、盛り土の変状で側溝(トラフ)が沈下し、下を横切っている送電ケーブル(き電ケーブル)が損傷したことが原因だったことが分かった。
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「地下神殿」見学者を4倍に拡大、初の民間運営
国土交通省関東地方整備局はこの8月から、「地下神殿」の異名を持つ首都圏外郭放水路の見学ツアーの運営を民間企業に任せ、見学者の受け入れ数を約4倍に拡大する。インバウンド需要の増大を見据え、民間の運営ノウハウや集客力を取り入れてインフラの観光資源化を強化する。
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防潮堤の高さミス、背後地かさ上げ案を新たに提示
宮城県が気仙沼市で建設中の防潮堤の一部が施工ミスで設計より22cm高くなっていた問題で、県は現状のまま工事を進める一方、背後地の地盤をかさ上げして陸側からの防潮堤の見た目の高さを抑える新たな方針を示した。