ニュース解説:土木
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西武HDが財務悪化で子会社再編、「建設」売却でも「造園」温存か
西武ホールディングス(HD)が進めるグループ企業の再編で、建設事業を手掛ける子会社への対応が分かれている。西武建設(埼玉県所沢市)を「非中核」と位置付けて外部に売却する一方、西武造園(東京・豊島)にはグループビジョンに基づく「グリーン経営」の一翼を担わせるとみられる。
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米で140mの道路橋が崩落、点検結果は「Poor」
米ペンシルベニア州ピッツバーグ市で長さ447フィート(約136m)の道路橋が崩落し、バス1台を含む車6台が巻き込まれて10人が負傷した。市は2022年1月30日、国家運輸安全委員会(National Transportation Safety Board:NTSB)に調査チームの派遣を依頼したと発…
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外環道の工事再開に向け事故防止策、住民説明会で理解求める
東京都調布市で陥没事故を起こした東京外かく環状道路(外環道)の大深度地下トンネル工事を巡り、東日本高速道路会社など事業者3者が再発防止策を盛り込んだ施工方針をまとめた。停止しているシールド機7台のうち、事故現場以外の区間にある5台で掘削を再開したい考えだ。東京都練馬区や三鷹市で2022年1月23日…
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国道のくぼみでバイク転倒・意識不明、埋め戻しの締め固め不足か
国道を走行中のバイクが路上のくぼみで転倒し、運転していた女性が意識不明の重体となる事故が起こった。現場は、1週間前に電線共同溝工事の試掘をした場所だ。埋め戻し材の締め固めが不十分で、路面が陥没した可能性がある。
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現場打ちのコンクリート舗装にCO2を大量固定、大成建設が初適用
大成建設は大量の二酸化炭素(CO2)を固定する環境配慮コンクリート「T-eConcrete/Carbon-Recycle(ティー・イーコンクリート/カーボンリサイクル)」を現場打ち舗装に適用した。環境配慮コンクリートで造った石材調建材の舗装ブロック「T-razzo」との併用で5.3m3の舗装を施工…
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太陽光発電で熱海の10倍の盛り土、環境相が異例の「待った」
大量の建設発生土(残土)を用いた大規模な盛り土を計画している太陽光発電事業を巡り、山口壮環境相が計画の見直しを求める異例の対応に踏み切った。
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大林組の米国生まれ「自律走行ダンプ」が日本へ、実力を動画で徹底解剖
大規模造成工事にイノベーションをもたらす――。大林組は2022年4月にも、重ダンプトラックの自律走行に向けた実証実験を国内で始める。これに先立ちシリコンバレーで21年11月に実施した実証実験の模様などをリポートする。
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富山市の設計プロポで官製談合か、建設部長とパシコン社員逮捕
富山市が整備を進めている吊り橋の設計業務の公募型プロポーザルで、業務を受託したパシフィックコンサルタンツ・GK設計JVに公表前の情報を漏らしたとして、富山県警捜査2課と富山中央署は2022年1月24日、市建設部長を官製談合防止法違反の疑いで逮捕した。
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「危ない避難所」が2万4000カ所、7割の市町村が浸水区域に
風水害で浸水の恐れのある地域に立地している自治体指定の避難所が全国で2万4000カ所余りに上ることが内閣府の調査で分かった。内閣府は2022年1月13日、浸水想定区域内の避難所の指定を極力避けるよう、自治体に通知した。
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水道管塗料の認証不正が全国に波紋、工事が1週間止まる
神東塗料が水道管用塗料の認証を不正取得した疑いを受け、東京都や大阪市などの水道局は当該塗料を用いた製品を使う工事を一斉に停止した。大部分の工事は1週間ほどで再開したものの、安全性がまだ確認されていない製品を使う一部の工事は中断を続けている。同社製塗料を使っている大手水道管メーカーも、不正疑惑を受け…
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統計不正で国交省が次官ら10人処分、総務省も次官ら7人
国土交通省は、建設工事受注動態統計調査でデータの書き換えや二重計上をしていた問題で、山田邦博事務次官や当時の幹部ら計10人を処分した。斉藤鉄夫国交相ら政務三役6人は4カ月分の給与を自主返納する。
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福島第1原発の凍土壁でまた冷却液漏洩、地下水流入で一部融解も
福島第1原子力発電所で、原子炉建屋への地下水流入を防ぐ「凍土壁」でトラブルが相次いでいる。地盤の凍結に必要な冷却液が漏洩した他、地中の温度が上昇して一部が解けた。
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洋上風力でたたき合い、三菱商事が「価格破壊」で3海域独占
経済産業省と国土交通省が公募した3つのプロジェクトで、両省が示した売電価格の上限よりも大幅に安い金額を提示した三菱商事系コンソーシアム(企業連合)が事業者に決まった。「低過ぎる」といわれた上限額を4~6割ほど下回った。他の応募者も安値で対抗したが、三菱商事系の「価格破壊」に及ばなかった。
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東海環状道の橋脚で施工不良、発注者に知らせず“見た目”だけ直す
中日本高速道路会社が整備している東海環状自動車道の高架橋で、橋脚1基を設計よりも短く施工していたことが分かった。測量ミスで基礎を設計よりも高い位置に造ったと気づいた施工者のTSUCHIYAが、上端の位置を合わせるため柱部を短くしていた。
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国交省の隠蔽体質極まる、受注統計不正で検査院と総務省あざむく
国土交通省が建設工事受注動態統計調査のデータの書き換えと二重計上をしていた問題で、同省の根深い隠蔽体質が浮き彫りとなった。書き換え問題を指摘した会計検査院や、政府の基幹統計の改善を図る総務省に対し、二重計上の事実を伝えなかっただけでなく、書き換えに関する虚偽の報告もしていた
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新名神の大津─城陽間が開通延期、湧水で橋梁工事に遅れ
西日本高速道路会社が整備中の新名神高速道路のうち、大津JCT(ジャンクション)─城陽JCT・IC(インターチェンジ)間が、これまでの予定から1年延びて2024年度に開通する見通しとなった。橋梁工事の現場で生じた想定外の湧水や用地取得の遅れなどが原因だ。
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水管橋の2割で定期点検なし、和歌山市の崩落事故受け全国調査
和歌山市の水管橋崩落事故を受けて厚生労働省が実施した全国調査で、形式が同じ水管橋の2割で定期点検を実施していないことが分かった。代替管路のない水管橋は4割に上る。同省が2021年12月24日に調査結果を公表した。
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山留めH形鋼の継ぎ手時間を短縮、重機との接触も回避する接合方法
戸田建設は、地下掘削の山留め芯材として用いるH形鋼の継ぎ手で、必要なボルト本数を減らせる新たな接合方法を開発した。接合に要する作業時間を短縮できる。東京都内の建設現場で実証し、強度や剛性、耐力などが従来の継ぎ手と変わらないことを確認した。
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利用進まぬ所有者不明土地、法改正で防災や再エネに用途拡大
政府は、所有者が分からず放置されている土地に、防災用資材の備蓄倉庫や再生可能エネルギーの発電設備などを建設できる仕組みを設ける。これまで災害時の避難用広場などの整備を促してきたが、土地の活用が進まないため用途を拡大する。
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成田空港の滑走路延伸が本格化、22年秋に東関道切り回しへ
成田空港の機能強化を目指す成田国際空港会社(NAA)は2022年秋ごろ、B滑走路の延伸に向けた準備工事を始める。新設するC滑走路では、23年度に準備工事に着手する。