ニュース解説:土木
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専門工事会社の能力「見える化」、業界団体の第三者委が評価
国土交通省は、導入を検討している専門工事会社の施工能力「見える化」制度について、評価項目や運営の枠組みをまとめた。評価項目は、全業種で必須の共通項目と、職種ごとに専門工事業団体が設定する選択項目に分類。「建設キャリアアップシステム」の情報も活用する。
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京葉道で全幅変えず車線追加、法令の「特例の特例」
東日本高速道路会社は、京葉道路の船橋IC―武石IC間で、全体の道幅を変えず上り線側に車線を1本追加する。道路構造令の「特例の特例」を使い、中央分離帯と路肩の幅を縮小して追加車線のスペースを捻出する。
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きれいなトンネル発破、切り羽に適した火薬量を自動算出
三井住友建設と演算工房(京都市)は、山岳トンネル工事の発破作業で切り羽に装填する火薬の適正量を自動算出する「きれいni発破」を共同で開発した。削孔後1分程度で火薬量をタブレットなどの端末に表示する。経験の少ない作業員でも、地山の余掘りや掘り残しを抑えられる。
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監理技術者の兼務容認、「補佐」配置など条件に
中小の建設会社は、監理技術者などになれる有資格者の数が限られるため、受注したい工事があっても断念する場合がある。国土交通省は1人の監理技術者に複数の工事現場の兼務を認める規制緩和の検討を始めた。
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発注者が技能者を「リクエスト」、新たな評価制度を活用
国土交通省は、施工に必要な一定の技能や知識を持つ技能者の配置を、発注者が元請けの建設会社に、あるいは元請けが下請けに求める「リクエスト制度」の創設を打ち出した。
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沖縄モノレール延伸部の開業延期、人手不足で入札不調
沖縄県内を走るモノレール「ゆいレール」の浦添市への延伸事業に遅れが生じ、2019年春に予定していた開業時期が同年夏に延期されることになった。用地取得の遅れのほか、県内の人手不足を要因とする入札不調が多発したことなどが響いた。
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AI時代の最新インフラメンテ、首都高が学生に公開
首都高速道路会社は5月25日、土木工学などを専攻する大学生を対象に、インフラの点検と補修の最新技術を実演するイベントを5号池袋線高架下の護国寺補修基地で開催した。留学生9人を含む38人の学生が、点検機器に触れ、最先端の補修技術を見学した。
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インフラ点検ロボの評価方法を確立、開発を後押し
経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は5月30日、インフラ点検に用いるドローン(小型無人航空機)などのロボットの性能を評価する試験方法を取りまとめた。福島県が整備を進める「福島ロボットテストフィールド」などで実施する評価試験に適用し、点検ロボットの開発を促進する。
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入札辞退間に合わず指名停止、「配慮ない」発注者に恨み節
落札通知のメールのチェックが数十分遅れただけで指名停止に――。こんな出来事が、国土交通省四国地方整備局の入札で起こった。納得のいかない建設会社は、発注者に苦情を申し立てたが、にべもなく退けられた。
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建設業の給与が5年連続増加、依然として長い労働時間
厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、2017年度の建設業の給与は月39万1369円と、前年度と比べて1%増えた。
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1300tの巨大橋桁、1本の支柱に阻まれ架設中断
「まもなく橋が架設位置に到着!橋をおろして固定します」。5月12日から13日にかけて東京臨海部の道路を封鎖し、重さ1300tもある巨大な鋼箱桁を大型多軸台車で一括架設する夜間工事。発注者である東京都港湾局はツイッターで工事の進捗を逐一、発信していた。様相が一変したのは、その直後だ。
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気仙沼の防潮堤施工ミス、直さず工事続行へ
宮城県が気仙沼市で建設中の防潮堤の一部が施工ミスで設計より22cm高くなっていた問題で、県は現状のまま工事を進める方針を示した。村井嘉浩知事が「全ての責任は私にある」と謝罪したうえで、工事の進捗が5割を超えていることなどから、現行工事の続行に対して住民らの理解を求めた。
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臨港道路陥没でトレーラー落ちる、護岸から土砂流出か
新潟県聖籠町の新潟東港で5月16日、臨港道路が陥没してトレーラーの荷台が落ちる事故が発生した。車両や積み荷の一部が破損したが、運転手にけがはなかった。護岸からの土砂流出で、路面下に空洞が生じていたとみられる。
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橋桁足場内でCO中毒、送風機の性能を過信か
国土交通省は、高架橋補修工事の2次下請けの作業員2人が一酸化炭素(CO)中毒で倒れた労災事故で、元請けと1次下請けをそれぞれ5月10日から2週間の指名停止とした。
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型枠の過度な押し当てを自動停止、トンネル覆工のひび割れ防ぐ
前田建設工業は、山岳トンネルの覆工コンクリート打設時に、移動式型枠(セントル)の過度な押し当てによるひび割れを防ぐ「覆工施工継ぎ目の浮き・剥落防止システム」を開発した。設定した許容圧力がコンクリートにかかる前に、セントルの油圧ジャッキが自動停止する。熟練の作業員に頼らずに、コンクリートにかかる圧力…
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海外工事の受注額が過去最高に
大手建設会社などで構成する海外建設協会(海建協)の調査で、会員企業50社の2017年度の海外工事受注額が前年度より19.7%増え、過去最高の1兆8510億円を記録した。
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復旧工事中の国重文「通潤橋」が一部崩落、豪雨の影響か
熊本地震で被災し、復旧工事が進んでいる熊本県山都町の国指定重要文化財「通潤橋」で5月7日正午ごろ、上流左岸側の石垣が一部崩落した。
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都の「1者入札中止」を中止、小池改革縮小
東京都は、競争性の向上などを目的に小池百合子知事主導で進めてきた建設工事の入札制度改革を縮小する。昨年6月から試行している新制度を本格実施するに当たり、5月11日に見直しの方針を発表した。
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リニア談合どこ吹く風、建設大手4社決算
鹿島、大成建設、大林組、清水建設の大手建設会社4社の2018年3月期決算(単体)が出そろった。各社ともリニア中央新幹線の建設工事を巡る談合事件に揺れたが、業績への影響は限定的だった。
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消火栓用スペースの形状間違える、東海北陸道のトンネル工事
東海北陸自動車道の荘川トンネル建設工事で、内壁に設ける消火栓用の空間(箱抜き)23カ所を、誤って消火器用の形状にしていたことが分かった。発注者の中日本高速道路会社が、箱抜きの位置の変更を施工者に指示するために作成した図面で間違えた。