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 他を圧倒する大型のウーファーに、7個のツイーター。分解によって、米アップル(Apple)らしいこだわりを随所に見つけることができたAIスピーカー(スマートスピーカー)「HomePod」。では、AIスピーカーの肝とも言えるマイク部分にはどんな特徴があるのか。AIスピーカーの“聞き取り”の専門家であるフェアリーデバイセズ 代表取締役CEOの藤野真人氏に解説してもらった。同社は音声認識・音声対話技術といったソフトウエアから業務用AIスピーカーといったハードウエアまで、音声認識に関わる開発を手掛けるベンチャー企業である。

HomePodのマイク基板。「CX20810-11」が2個実装されている(撮影:加藤 康)
HomePodのマイク基板。「CX20810-11」が2個実装されている(撮影:加藤 康)
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 HomePodのマイクは6個あり、"胴体"の真ん中辺りにぐるりと配置されている。3個ずつ約16cmほどのフレキシブル基板でつなげ、それぞれのフレキシブル基板はマイク基板のコネクターに接続されている。

 藤野氏が最初に確認したのは、マイク基板に実装された部品だ。載っていたのは「CX20810-11」という型番が書かれた2個のチップ。2017年に米シナプティクス(Synaptics)が買収した米コネクサントシステムズ(Conexant Systems、以下コネクサント)の製品だ。同社の製品は、LINEの「Clova WAVE」も搭載している。

Clova WAVEのオーディオ関連の基板。音声処理SoC「CX20924」(写真左下が拡大図)を搭載している(撮影:加藤 康)
Clova WAVEのオーディオ関連の基板。音声処理SoC「CX20924」(写真左下が拡大図)を搭載している(撮影:加藤 康)
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 「コネクサントと言えば、古参の音声処理ICメーカーだ。音声認識技術で有名な米ニュアンスコミュニケーションズ(Nuance Communications、以下ニュアンス)と一緒に開発してきた。コネクサントの音源分離技術『SSP(Sound Source Pick-up)』には、音が若干ひずむという特徴があり、音声認識に使いづらいケースがある。ただし、そもそもコネクサントの音源分離技術を使ったデータで学習してきたニュアンスの音声認識AIであれば相性はいい。HomePodも使っている音声認識のSiriでは、ニュアンスの音声認識技術を使っているとされており、HomePodがコネクサントを採用するのは理にかなっている」(藤野氏)。