PR

 米アップルのiPhoneは底面にLightningポートがある。同ポートは充電をはじめ、PCやアクセサリーの接続、そしてiPhone 7で廃止されたヘッドホン端子を変換ケーブルによって兼ねるようになった。

 しかし、米Bloombergの報道によると、アップルはiPhone Xを開発した際、Lightningポートまで取り除こうとしていたという。

 同記事は、アップルが2017年6月に発表したワイヤレス充電器「AirPower」を発売できない技術的な要因として、過熱の問題と回路の複雑さを挙げている。これらの解決に時間がかかっているようだ。

 本当は2018年6月、つまり開発者会議「WWDC 2018」のタイミングで発売したかったが、間に合わなかった。現状では2018年9月、すなわちiPhone新版の発売タイミングに照準を合わせているとされる。とはいえ、それほど時間が残っているわけではない。

 同記事では、アップルのデザイナーがiPhoneからほとんどのポートやボタンを取り除きたいと考えていることも紹介されている。

 iPhone Xのポート類は底面のLightningポートと右側のSIMカードスロット、ボタン類は右側の電源ボタンと左側のボリュームボタン(上下2個)になる。将来はこれらのポートやボタンが取り除かれていく中で、最初に白羽の矢が立つとすればLightningポートかもしれない。

iPhoneでUSB Type-Cを採用すれば退化

 iPhone XとiPhone 8シリーズは7.5Wのワイヤレス充電に対応する。Qi(チー)の規格上は15Wまでの充電に対応できるが、薄いきょう体で排熱の問題なども出てくるため、最大性能をすぐに利用できるわけではない。

 ワイヤレス充電はケーブル充電と異なり、ケースなどの条件によっても充電効率が変わってくる。ケースなしで置いたほうが効率が良さそうだが、例えばApple Storeでも販売している米mophieのワイヤレス充電器にiPhone Xを置くと、通知などの振動でずり落ちることがある。

 一方、AndroidスマートフォンではMicro USBもしくはUSB Type-Cコネクターが使われ、後者はMacBookシリーズでも標準的なコネクターとして採用されている。ただ、アップルがiPhoneでUSB Type-Cを採用する可能性は低い。

 確かにMacBookとiPhone、iPadでUSB Type-Cを採用すれば便利だが、本体に挿し込み口を確保しなければならない。コネクターがLightningよりも大きいUSB Type-CをiPhoneで今さら採用するのは、退化と言わざるを得ない。

初代iPodから最新のiPhone Xまでのポートの比較。Lightningポートが最も小さく、厚みを抑えたデザインに貢献していることが分かる
初代iPodから最新のiPhone Xまでのポートの比較。Lightningポートが最も小さく、厚みを抑えたデザインに貢献していることが分かる
(写真:松村 太郎)
[画像のクリックで拡大表示]

 かたやiPhoneに付属する充電ケーブルは片方がLightning、もう片方がUSB Standard-Aであり、そのままではMacBookシリーズで充電できない。2018年はLightningとUSB Type-Cの充電ケーブルに変更し、充電器も出力を少し大きくするくらいの手を入れてよいのではないだろうか。iPhone X、iPhone 8、iPadのいずれも、29WのUSB Type-C電源アダプターが付属するMacBookと接続すれば、現在も高速充電できる。