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 今回の「極言暴論」は私事から入ろう。何の話かというと、私が所有するドローンを登録しようとした際のてんまつだ。ドローンの登録を義務付ける国の制度が2022年6月20日にスタートするので、国土交通省のサイトで事前登録申請しようとしたところ、これが最低のユーザーエクスペリエンス(利用者体験)、あるいは「お役所回り体験」になってしまったのだ。

 この制度は、改正航空法によりドローンや無線操縦の飛行機など「無人航空機」の登録を義務付けるものだ。2022年6月20日以降に無登録の機体を飛ばした場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。重さ100グラム以上の機体が対象になるというから、軽いおもちゃのドローンを除けば個人所有のものであっても大半の機体が対象になる。ドローン愛好家としては絶対に順守しなければいけない法律や制度である。

 ところが間抜けなことに、私はすっかり登録を失念していた。ドローン仲間から「登録は済んだか」と連絡が来て、慌てて登録することにしたのだ。もちろん、飛ばさなければ制度の開始後に登録してもよいのだが、何としても事前登録しないといけない理由があった。事前登録すると、無線で機体を識別するリモートIDの装備が当面免除になるのだ。という訳で2022年5月29日の日曜日に、本人確認が容易な(はずの)iPhoneで登録作業を始めた。

 ドローン登録の手順だが、まず登録サイトで個人アカウントを開設した後に、所有するドローンを登録するのだという。「役所のサイトだから使い勝手が期待できないのでは」と心配したが、評判はそれほど悪くない。それなら大丈夫だろうと思い、アカウント開設から始めたが、いきなり行き詰まった。マイナポータルアプリ(AP)との連携による本人確認を求められたのだが、どういう訳か連携できない。本人確認をスキップできるようなので、とりあえずアカウントを開設した。

 で、いよいよ所有するドローンを登録しようとした。登録しなければいけないドローンは中国DJI製と仏Parrot(パロット)製の2機。機体の長ったらしい製造番号などを入力して、いざ登録しようとすると、ここで再び本人確認を求められた。アカウント開設時に本人確認をしていないのだから、これはまあ当然。問題はやはりマイナポータルAPと連携できないことである。しかもご丁寧なことに、入力画面から遷移してしまっており元の画面に戻ろうとするとエラーが表示される。つまり一からデータを再入力しなければならないのだ。

 さらに問題なのは、マイナポータルAPと連携できない理由が分からないことだった。何度やっても連携できず、そのたびにデータ入力は無駄となり、振り出しに戻る。何度も試みたために、ドローン2機種の長ったらしい製造番号を覚えてしまったほどだ。これで楽しい日曜日の午前中がほぼ台無しになった。で、ストレスがマックスに達したとき、はたと思い至った。これってひょっとしたら、登録サイトではなくマイナポータルAPのほうの問題じゃないのか。