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単純な機構で愛らしく、尻尾や耳に込められた工夫

尻尾や耳のアクチュエーターは動力系のアクチュエーターとはだいぶ設計の考え方が異なりますか? 脚の1軸を削っても両耳それぞれに1軸ずつ、尻尾も2軸が割り当ててある。

石橋氏 そうですね。尻尾や耳は最も表現したいものの1つでしたから。

尻尾用のアクチュエーター
尻尾用のアクチュエーター
ハウジングがギアを収めた形状になっている。回路基板の下あたりに並列に2個収めたモーターから樹脂ギアを介して減速しながら尻尾の根本まで動力伝達する。尻尾の根本にはかさ歯車があり、尻尾の回転方向に軸を変えている。
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 尻尾については前後に振るのと回転の2軸を割り当てています。樹脂ギア2系統で動力を伝達して根本で片方の回転軸を変えています。

 耳のアクチュエーターは1軸ずつなのですが、2軸っぽく動くようにしています。

aiboの耳のアクチュエーター
aiboの耳のアクチュエーター
片耳に1個ずつアクチュエーターを割り当てた
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どういうことでしょうか?

石橋氏 まず耳自体は普段はフリーで動きます。aiboが頭を傾けたり振ったりするのに応じて、重力や慣性でゆらゆら動く。アクチュエーターは耳を回す動きに割り当てていて、耳を前に動かせるようになっています。

aiboの耳は前に回すと左右に開く
aiboの耳は前に回すと左右に開く
耳のアクチュエーターには前に回すと横に開くように動くカム機構が組み込まれており、1軸アクチュエーターで2軸のような表現をしている。(写真:スタジオキャスパー)
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 さらにアクチュエーターで耳を前に寄せると、カム機構で耳が「開く」ようになっています。これで1軸なのに2軸で動かしているかのように見せているわけです。