
3Dで土木が変わる
目次
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CIMは土木に根付くのか
国土交通省がCIMの推進を掲げてから5年以上がたつ。2016年度末時点で、モデル事業は業務で90件、工事で196件試行してきた。さらに17年3月には「CIM導入ガイドライン」を作成。国交省技術調査課の城澤道正課長補佐が「CIMの一種の共通言語、ルールのベースができた」と話すように、CIM活用の環境…
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計画から維持管理まで3次元モデルを“一気通貫”、国交省の挑戦
CIMは、計画や設計から施工、維持管理までの一連の流れで同じ3次元モデルを使い回すことによって、本来の効果を発揮する。それを目指して国土交通省は、新潟県の大河津分水路の河川改修事業を舞台に、事業の上流から下流まで“一気通貫”でデータを流通させようと、取り組みを始めている。
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生コンの伝票情報を手軽に3Dデータに付加
CIMの目的は、3次元形状に属性情報を付加したモデルを使い、建設事業の一連の工程で生産性を向上させることにある。そのため、各工程でのデータを後工程に引き継ぐことが重要だ。生コンに関する属性情報を付加する大成建設のシステム「T-CIM/Concrete」が、国や業界団体から注目を集めている。
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ドローンからCIMへ、データを使いやすく加工して橋渡し
建設現場でなくてはならない存在となったドローン(小型無人航空機)。ドローンで得られる点群データの活用は、建設生産工程の最も川上におけるCIMの出発点となるものの、課題となっているのがデータの重さだ。使い勝手を高めるためには、点群データの容量を小さくする工夫が重要だ。
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3次元で橋の“自動設計”から施工管理まで
土木で3Dを活用する際、3次元CADをベースにしたCIMソフトが使われる。様々な特徴を持ったものが市販されているが、一長一短がある。そこで、橋の建設を手掛ける三井住友建設は、使い勝手を追求してソフトを自作。設計と施工の両方の効率を高めた。
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熊本地震で緩んだ危険な斜面、遠隔地から3次元で安全管理
2016年4月の熊本地震で落橋した国道325号の阿蘇大橋。その架け替え準備工事を受注した安藤ハザマは、不安定な斜面の土の動きを3次元データで監視している。使用しているのは、現場から2km離れた高台に設けた地上設置型合成開口レーダー(GB-SAR)だ。
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模型から施工用の3次元データを得る、意外な活用法
土木工事で使う3次元モデルは工業製品とは異なり、自然を相手にするので不規則な形状になりがちだ。細かな部分までモデルを作り込む負担は大きい。そこで考え出されたのが、現場の詳細な完成模型を作り、その形状をレーザースキャナーで読み取って3次元モデルを作るという方法だ。
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「MR」で工程管理、ホロレンズが建設現場にも
建設現場で導入例が増えてきたVR(仮想現実)やAR(拡張現実)。さらに、現実空間に3次元モデルを映すMR(複合現実)と呼ぶ技術も生まれた。新潟県三条市の小柳(おやなぎ)建設と日本マイクロソフトは共同で、建設現場で施工管理に使えるMR技術の開発を進める。
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土木の3D、「CIM」活用が始まった
就業人口の減少と労働者の高齢化に悩む建設業界。将来の担い手不足が確実視されるなか、国も業界も生産性向上に邁進している。その切り札として期待されるのがICT(情報通信技術)。土木の3次元データ利用のプラットフォームとなる「CIM」の活用が少しずつ始まっている。
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