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2022年開業予定のジブリパーク内に設ける「魔女の谷エリア」のイメージ図。映画「ハウルの動く城」や「魔女の宅急便」など、魔法にちなんだ作品を題材とした施設を整備する(資料:愛知県)
2022年開業予定のジブリパーク内に設ける「魔女の谷エリア」のイメージ図。映画「ハウルの動く城」や「魔女の宅急便」など、魔法にちなんだ作品を題材とした施設を整備する(資料:愛知県)
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 「もののけ姫」や「魔女の宅急便」など、スタジオジブリが生み出したアニメ映画の世界を体験できるテーマパークが開業する。愛知県は4月25日、2022年度に「ジブリパーク」の開業を目指す確認書を、アニメ制作会社のスタジオジブリと締結したと発表した。施設の整備予定地は、同県長久手市の愛・地球博記念公園。スタジオジブリはパーク構想を企画監修し、県が公園整備を実施する。

ジブリパークの基本デザイン。2005年に開催した愛知万博のメーン会場だった愛・地球博記念公園が整備予定地となる(資料:愛知県)
ジブリパークの基本デザイン。2005年に開催した愛知万博のメーン会場だった愛・地球博記念公園が整備予定地となる(資料:愛知県)
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 05年開催の愛知万博でメーン会場となった愛・地球博記念公園とスタジオジブリには縁がある。愛知万博では目玉として映画「となりのトトロ」の主人公であるサツキとメイの家を再現した昭和初期の建物が展示された。また、15年開催の全国都市緑化あいちフェアでは、特別企画として「思い出のマーニー×種田陽平展」や「ジブリの大博覧会展」を開催している。

 ジブリパークは大村秀章県知事の関心事だった。17年5月末には、大村知事とスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーがジブリパークの整備構想について合意した。同年6月には県議会で補正予算を組み、愛・地球博記念公園内の現況調査などに着手した。調査結果は適宜スタジオジブリに提示され、その報告を基にどのような世界観を実現するか議論を進めてきたという。

愛知県庁本庁舎内にあるジブリパーク構想推進室。17年11月に設置された(写真:日経アーキテクチュア)
愛知県庁本庁舎内にあるジブリパーク構想推進室。17年11月に設置された(写真:日経アーキテクチュア)
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 県は17年11月に「ジブリパーク構想推進室」を設置している。堤清室長は「大村知事は15年の特別企画の後にも、折に触れてスタジオジブリに足を運んできた。サツキとメイの家からの取り組みが、ようやく実を結びつつある」と話す。ジブリパークの開園に向け、来園者の属性やニーズの調査や、周辺道路の混雑予想などの検証を進めるという。