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 東京都が大規模重層長屋の規制強化に乗り出す。敷地内の通路幅を現行よりも広げ、火災時などの避難安全性を確保する。都の建築安全条例を改正する方針で、見直し案に対する意見を6月29日まで募集している。条例改正の時期は未定だ。

 変更案では、建物規模や敷地内の通路長さなどに応じて、通路幅の規制を強化することを盛り込んだ。主要な出入り口が道路に面しない住戸部分の延べ面積300m2超、または住戸が11以上の場合、敷地内の通路幅を現行の2m以上から3m以上に引き上げる。住戸の最低床面積が40m2を超える場合は、延べ面積400m2までは2m以上に据え置く。

 また、道路から最も遠い住戸の主要な出入り口から道路までの距離が35mを超える場合、通路幅を4m以上とする規定を新設する考えだ。

 さらに、建物規模にかかわらず、各住戸の窓など主要な出入り口以外の開口部から道路まで、幅50cm以上の避難上有効な通路を設けることも義務付ける。避難階以外の階には、避難上有効なバルコニーまたは器具の設置を求める。

敷地内の通路に対する規制の見直しのイメージ。図は路地状敷地の場合。主要な出入口が道路に面しない住戸部分の延べ面積300m2超または主要な出入り口以外が道路に面しない住戸が11以上など規模の大きい長屋では通路幅を3m以上とする。それ未満の規模や、延べ面積400m2以下かつ9戸以下であれば、現行と同じ通路幅2m以上を確保すればよい。また、規模にかかわらず、窓など出入り口以外の開口から道路までの通路幅は50cm以上必要とする(資料:東京都)
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敷地内の通路に対する規制の見直しのイメージ。図は路地状敷地の場合。主要な出入口が道路に面しない住戸部分の延べ面積300m2超または主要な出入り口以外が道路に面しない住戸が11以上など規模の大きい長屋では通路幅を3m以上とする。それ未満の規模や、延べ面積400m2以下かつ9戸以下であれば、現行と同じ通路幅2m以上を確保すればよい。また、規模にかかわらず、窓など出入り口以外の開口から道路までの通路幅は50cm以上必要とする(資料:東京都)
見直し案では、通路延長に応じて通路幅を広げることも新たに盛り込んだ。各住戸の出入り口から道路までの距離が35mを超える場合、その通路幅は4m以上とする(資料:東京都)
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見直し案では、通路延長に応じて通路幅を広げることも新たに盛り込んだ。各住戸の出入り口から道路までの距離が35mを超える場合、その通路幅は4m以上とする(資料:東京都)

 このほか、認定による規制の適用除外を可能とする規定や、区市町村による独自条例の制定も可能とする規定も追加する。