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 さて、全館が一体化していると言っても、手掛かりは提供されている。森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレスは、「5つの世界」で構成される。鑑賞時の参考となるよう、以下に、それぞれの世界の主要作品を、チームラボによる解説と合わせて見てみる。

Borderless World

 メーンのコンセプトである「ボーダレス」は、作品間のみならず、作品と鑑賞者の間の境界を取り払おうとするものだ──。

 「人は自らの身体で自由に動き、他者と関係性を持ち、身体で世界を認識する。そして身体は時間を持ち、脳内で考えは、同じ脳内の他の考えと境界が曖昧なまま影響を受け合い、時には混ざり合います。アートも、部屋から出て自ら動き出し、人々と関係性を持ち、身体と同じ時間の流れを持つ。そして、作品は、他の作品とコミュニケーションし、影響を受け合い、時には混ざり合う」「人々は、自らの身体でその世界に迷い込む。そして、その境界のない作品群は、人々の存在によって変化する。その1つの世界に、他者と共に身体ごと没入し、溶け込んでいくことで、自分と他者との境界を連続的なものに変えていくだろう。そして私たちと世界との、境界のない新しい関係を模索していきます」(カッコ内はチームラボによる解説より、以下同)

『人々のための岩に憑依する滝』と『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして境界を越えて飛ぶ』が融合。また右手壁面には『世界は暗闇から始まるが、それでもやさしくうつくしい / Born From the Darkness a Loving, and Beautiful World』が映し出されている。「人々が文字に近づくと、その文字がもつ世界が表れ、世界を創っていく。そして、世界の中で互いに影響し合う。また、他の作品の影響も受ける。例えば、カラスが飛ぶことによって、文字から文字がもつ世界が表れる」(写真:西田 香織)
『人々のための岩に憑依する滝』と『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして境界を越えて飛ぶ』が融合。また右手壁面には『世界は暗闇から始まるが、それでもやさしくうつくしい / Born From the Darkness a Loving, and Beautiful World』が映し出されている。「人々が文字に近づくと、その文字がもつ世界が表れ、世界を創っていく。そして、世界の中で互いに影響し合う。また、他の作品の影響も受ける。例えば、カラスが飛ぶことによって、文字から文字がもつ世界が表れる」(写真:西田 香織)
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『花の森、埋もれ失いそして生まれる / Flower Forest: Lost, Immersed and Reborn』。「空間には複数の季節が同時に存在し、それらがゆっくりと移り変わっていく。花々は、移り変わっていく季節に合わせて、生まれる場所がゆっくりと移り変わっていく。花々は生まれ、成長し、咲き、やがては散り、枯れていく。誕生と死滅を、永遠と繰り返し続ける」(写真:西田 香織)
『花の森、埋もれ失いそして生まれる / Flower Forest: Lost, Immersed and Reborn』。「空間には複数の季節が同時に存在し、それらがゆっくりと移り変わっていく。花々は、移り変わっていく季節に合わせて、生まれる場所がゆっくりと移り変わっていく。花々は生まれ、成長し、咲き、やがては散り、枯れていく。誕生と死滅を、永遠と繰り返し続ける」(写真:西田 香織)
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『花の森、埋もれ失いそして生まれる』(写真:西田 香織)
『花の森、埋もれ失いそして生まれる』(写真:西田 香織)
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『花と共に生きる動物達』(写真:西田 香織)
『花と共に生きる動物達』(写真:西田 香織)
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ネット製の床に座るなどして全天周映像を鑑賞する『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして浮遊する巣 / Crows are Chased and the Chasing Crows are Destined to be Chased as well, Floating Nest』。「カラス達が『花の森』を超えて、『浮遊する巣』(巣が浮かぶ空間)に入ってくると、この作品ははじまる。カラス達が空間を出ていき、いなくなると、作品は終わる」(写真:西田 香織)
ネット製の床に座るなどして全天周映像を鑑賞する『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして浮遊する巣 / Crows are Chased and the Chasing Crows are Destined to be Chased as well, Floating Nest』。「カラス達が『花の森』を超えて、『浮遊する巣』(巣が浮かぶ空間)に入ってくると、この作品ははじまる。カラス達が空間を出ていき、いなくなると、作品は終わる」(写真:西田 香織)
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『地形の記憶 / Memory of Topography』。「現実の時間の流れと共に、作品世界は移ろっていく」「自然の景色が、同じようで、二度と同じではないように、作品の次の年の同じ時は、全く変わらない景色のようで、厳密には同じ絵ではない。つまり、今この瞬間は、二度と見ることができない」(写真:西田 香織)
『地形の記憶 / Memory of Topography』。「現実の時間の流れと共に、作品世界は移ろっていく」「自然の景色が、同じようで、二度と同じではないように、作品の次の年の同じ時は、全く変わらない景色のようで、厳密には同じ絵ではない。つまり、今この瞬間は、二度と見ることができない」(写真:西田 香織)
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「The Way of the Sea through the Memory of Topography - Colors of Life」。新作である上記『地形の記憶』の空間にたたずんでいる間に、過去の別作品『The Way of the Sea, そして超越する空間』の魚の群れが入ってきた。魚がいなくなると作品は終わる(写真:西田 香織)
「The Way of the Sea through the Memory of Topography - Colors of Life」。新作である上記『地形の記憶』の空間にたたずんでいる間に、過去の別作品『The Way of the Sea, そして超越する空間』の魚の群れが入ってきた。魚がいなくなると作品は終わる(写真:西田 香織)
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