全4400文字
PR

 優れた建築物を表彰する日本建設業連合会の「第59回BCS賞」の受賞作品が決まった。応募73件の中から「パナソニックスタジアム吹田」、「太田市美術館・図書館」、「羽田クロノゲート」、「デンソーグローバル研修所・保養所 AQUAWINGS」など16件(本賞15件、特別賞1件)が選ばれた。選考委員は、建築家の青木茂氏、西沢立衛氏、堀場弘氏、山本圭介氏ら12人が務めた。7月23日に発表した。

パナソニックスタジアム吹田の内観。屋根の最高高さを抑えることでスタジアム内の日射範囲を拡大。さらにスタンドの1階部分を約80cm持ち上げて四方から内部への風通しを良くすることで、芝生の良好な育成環境を整える。2015年10月10日の竣工記念イベントで撮影(写真:生田 将人)
パナソニックスタジアム吹田の内観。屋根の最高高さを抑えることでスタジアム内の日射範囲を拡大。さらにスタンドの1階部分を約80cm持ち上げて四方から内部への風通しを良くすることで、芝生の良好な育成環境を整える。2015年10月10日の竣工記念イベントで撮影(写真:生田 将人)
[画像のクリックで拡大表示]

 受賞作を建物用途別にみると、スポーツ施設が博物館・図書館と並んで3件と最多。このほか火葬場が初めて受賞した。受賞したパナソニックスタジアム吹田は、Jリーグのガンバ大阪が本拠地とするサッカースタジアム。募金団体が寄付などで資金を集めて建設し、完成後に市へ寄贈した経緯があり、「公民連携の新しいモデル」として注目を集めた。寸評では、「みんなでつくるサッカースタジアム」として、その事業スキームなどが高い評価を得た。

 BCS賞は1960年に創設された建築賞。供用から1年以上を経過した国内の建築物を対象に、建築の企画、設計、施工、維持管理などを総合的に評価して選考する。建築主、設計者、施工者の3者を表彰する。第59回までの受賞作品総数は943件となる。表彰式は11月16日、東京・内幸町の帝国ホテルで行う予定だ。

 以下、受賞16作品の概要と寸評を五十音順に紹介する。


■第59回BCS賞受賞作品(五十音順)
太田市美術館・図書館高知県立高知城歴史博物館コープ共済プラザ新豊洲 Brillia ランニングスタジアムすみだ北斎美術館洗足学園音楽大学 Silvermountain & Redcliff空の森クリニック高崎アリーナ多治見市火葬場 華立やすらぎの杜立川市立第一小学校・柴崎学習館・柴崎図書館・柴崎学童保育所デンソーグローバル研修所・保養所「AQUAWINGS」日本無線先端技術センターパナソニックスタジアム吹田羽田クロノゲート益子町地域振興拠点施設「道の駅ましこ」
[特別賞]
名駅一丁目1番計画(JRゲートタワー、JPタワー名古屋)

(建築物名をクリックすると該当ページにジャンプします)