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 住宅の高断熱高気密化が進むなか、床下や壁内など見えない場所でカビ汚染が広がっている。アレルギーが専門で国立病院機構相模原病院臨床研究センター長を務める谷口正実医師に、住宅で発生したカビがアレルゲンとなって発症するアレルギー性疾患やシックハウス症候群が増えている状況と症例を聞いた。

入居から6年目に建て主がアレルギー疾患を発症した住宅の床下。床下地合板に大量発生していたカビがアレルギー疾患を招いた(写真:プレモ)
入居から6年目に建て主がアレルギー疾患を発症した住宅の床下。床下地合板に大量発生していたカビがアレルギー疾患を招いた(写真:プレモ)
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 住宅で発生するカビによってアレルギーや健康障害を発症する患者が増えていることに危機感を募らせている。公的なデータはないものの、10年前と比べると、子どもだけでなく成人も明らかに増加傾向にある。住宅の気密性能が上がり、カビが生息しやすくなっている点も気掛かりだ。

 カビはアレルギーの専門医にとって、最も難しくて手強いアレルゲンだ。ダニアレルギーによるぜんそくやスギ花粉症を治すのはそれほど大変ではないが、カビアレルギーを治すのはものすごく難儀する。