2019年3月30日の開業を目指し、沖縄県宮古島市の下地島で空港旅客ターミナルの新築工事が進行中だ。施設運営者の下地島エアポートマネジメント(沖縄県宮古島市)は、施設名を「みやこ下地島空港ターミナル」に決定したことを18年10月31日に発表した。空港ターミナルとしては全国で初めて屋根構造に直交集成板(CLT)を活用する。また、「ZEB ready」の基準を満たし、一次エネルギー消費量を68%削減する計画だ。開発は三菱地所が進め、設計は日建設計が担当している。
下地島空港は、もともと1979年7月にパイロット訓練飛行場として整備された。80年からは南西航空(現:日本トランスオーシャン航空)による那覇と下地島の直行便のみ運航していたが、利用客が少なく、94年に運休した。県は訓練場としてだけでなく、空港を利活用するに当たり、民間企業から事業提案を公募。2015年12月に三菱地所が県に提案し、17年3月に同社と県で基本協定を結んだ。
みやこ下地島空港ターミナルの規模は、敷地面積約3万1580m2、総延べ面積約1万1970m2。構造は鉄筋コンクリート(RC)造、一部木造の地下1階・地上1階建て。
コンセプトは「空港から、リゾート、はじまる」で、出発ラウンジ棟やチェックイン棟などの低層5棟で構成。日建設計広報室の前川衛氏は「小さな島の空港なので、建築のボリュームを抑えるために分棟形式にした」と説明する。