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 新潟県は、県産のブランド木材「越後杉」の認証制度に関わる規定を、2019年3月31日で廃止する。県が定めていた認証制度において、品質管理が一部不適切だった木材を認定工場が出荷していたことが原因だ。

新潟県は「越後杉ブランド認証制度に関する不適切事案について」という専用のページを設けて、事態の説明や相談窓口の案内を行っている(資料:新潟県)
新潟県は「越後杉ブランド認証制度に関する不適切事案について」という専用のページを設けて、事態の説明や相談窓口の案内を行っている(資料:新潟県)
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 越後杉の認証制度は、新潟県が01年度に創設したものだ。越後杉を使った住宅を対象に、補助事業として「ふるさと越後の家づくり事業」などを実施。ブランド認証材を一定量使用した住宅を建てた工務店に対して、使用量に応じて1棟当たり10万~40万円を支援するといった取り組みを行ってきた。

 ブランド認証材の品質管理が不適切だった工場は13カ所だった。そのうち、過去3年間の出荷実績がなかったなど、実質的に違反がなかった工場を除いた7カ所に対して県は、補助事業などを通じて支払った合わせて330万円の補助金の返納を求めている。

 問題が発覚した当初、認証制度そのものの廃止を県は考えていなかった。だが、問題を検証、総括する中で、状況が変わった。13年をピークに越後杉の出荷量が減少し、県産材全体も減少・低迷していることなどから、県産材全体の利用促進につなげるための効果的な施策に転換する必要があると結論づけた。体制の見直しなどの改善策も検討していたものの、県の農林水産部は越後杉の認証制度の廃止を決定し、19年1月24日に発表した。

 19年4月以降については、県内の意欲がある工場に対して、製材加工に必要な日本農林規格(JAS)の取得や県産材製品の増産を支援する方針だ。越後杉だけでなく、県産材全体の利用を促進する。