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 音楽プロデューサーとして知られる小林武史氏が、広大な農場や公園などから成る体験型施設「KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)」の開発を、千葉県木更津市で進めている。その第1期が2019年11月2日にオープンした。同氏が代表を務めるKURKKUが運営にあたる。

クルックフィールズの敷地全体はすり鉢状で、起伏があり、緩やかな散策ルート上に各建物が点在する(写真:日経 xTECH)
クルックフィールズの敷地全体はすり鉢状で、起伏があり、緩やかな散策ルート上に各建物が点在する(写真:日経 xTECH)
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 大きな被害をもたらした台風15号の影響で開業は予定よりも約1カ月遅れた。以下に、開業前日にメディア向けに公開された際のクルックフィールズの様子を紹介する。なお写真には、一般客が立ち入れない農場エリアも含まれる。

 都心から車で約1時間の木更津市の南部。周辺にめぼしい観光施設は少なく、近隣には先端企業向け研究開発施設の集積拠点「かずさアカデミアパーク」が広がる。

 クルックフィールズは、小林氏が代表の農地所有適格法人「耕す」の30haの農場で、かつては牧場で残土置き場などになっていたものを再生し、耕作できる環境とした。地元の農業生産法人と協働し、10年から循環型農業を実践してきた。約10年を費やし、農場を中心に公園や飲食店舗などを備える集客施設の開業にこぎ着けた。

 同法人と木更津市は協調を図り、自然環境や農林資源を活用したグリーンツーリズムなどを推進する。市街化調整区域ながら、市は地区計画マスタープランで一帯に地区計画(耕す木更津農場地区地区計画)を定め、道路の整備や建てられる建築物などを規定している。主に、観光農園や体験交流施設などの立地を誘導する地区とされている。

左手がレストラン棟、右奥にシャルキュトリー棟が見える(写真:日経 xTECH)
左手がレストラン棟、右奥にシャルキュトリー棟が見える(写真:日経 xTECH)
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放牧中のブラウンスイス種の乳牛(写真:新川博己)
放牧中のブラウンスイス種の乳牛(写真:新川博己)
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 有機農場や養鶏場、牛舎、放牧場などで構成される「農業」をベースに、レストランやベーカリー、シャルキュトリー(仏語で食肉加工品の意)などがある「食」、そして広大な敷地に点在する「アート」が施設のコアとなる。

 農場には、JAS認定の有機栽培の畑をはじめ、平飼いの養鶏場、新鮮で上質なモッツァレラチーズのために飼われる水牛の牛舎、山羊や乳牛の放牧場がある。一部を除いて一般客の立ち入りはできず、収穫物の品質や家畜にとっての安全性を重視している。

水牛のための牛舎(写真:新川博己)
水牛のための牛舎(写真:新川博己)
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水牛用の牛舎内。水牛は一般的な乳牛に比べ、搾乳量が非常に少なく飼育も難しいため、国内での実例は限られる(写真:日経 xTECH)
水牛用の牛舎内。水牛は一般的な乳牛に比べ、搾乳量が非常に少なく飼育も難しいため、国内での実例は限られる(写真:日経 xTECH)
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ブラウンスイスの牛舎と山羊舎(写真:新川博己)
ブラウンスイスの牛舎と山羊舎(写真:新川博己)
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山羊は餌やりといった体験ツアーなど、来場者が触れ合える動物だ(写真:新川博己)
山羊は餌やりといった体験ツアーなど、来場者が触れ合える動物だ(写真:新川博己)
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