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 日本を代表する大企業が、スマートシティー事業に傾倒している。トヨタ自動車とNTTは2020年3月24日、約2000 億円を相互出資し、資本・業務提携すると発表した。GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)に対抗し、スマートシティーのプラットフォーム(基盤)構築を目指す。

トヨタ自動車とNTTが構築するスマートシティーのプラットフォーム。居住者の行動履歴や家電の利用状況、車両の位置情報など、様々なデータを収集・蓄積する(資料:トヨタ自動車、NTT)
トヨタ自動車とNTTが構築するスマートシティーのプラットフォーム。居住者の行動履歴や家電の利用状況、車両の位置情報など、様々なデータを収集・蓄積する(資料:トヨタ自動車、NTT)
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 モビリティーサービスに力を入れるトヨタと、次世代通信規格「5G」の商用サービスや、光技術による情報通信基盤「IOWN(アイオン)」の構築に挑むNTT─―。両社が取り組むのは、都市のあらゆるデータを収集・管理するプラットフォームの構築や運営だ。

 仮想空間に現実の都市を再現した「デジタルツイン」を活用し、街づくりのシミュレーションなどを実施。現実世界にフィードバックする。別の都市のプラットフォームとの連携なども視野に入れる。

 トヨタの豊田章男社長は「車や住宅が先にあり、それをつなげていくという従来の発想から、人々が暮らす『街』に車や住宅をつなげていくという発想に転換する」と語る。NTTの澤田純社長は「我々はデータを囲い込まない」と話し、情報の独占や不当な収集で批判を浴びつつもスマートシティー事業で先行する米グーグルなどの巨大IT企業への対抗心をあらわにする。