清水建設はシャープと共同で、3眼カメラの画像を基に鉄筋の配筋を自動で計測・検査する「3眼カメラ配筋検査システム」を開発した。このシステムは、検査対象を撮影してから7秒後に結果を表示する。従来の方法と比べて、検査にかかる人手や時間を大幅に削減する。

3眼カメラ配筋検査システムの機器に表示される検査結果。機器の大きさは幅300mm、高さ200mm、厚み150mm。重さは3kg程度だ(資料:清水建設)
3眼カメラ配筋検査システムの機器に表示される検査結果。機器の大きさは幅300mm、高さ200mm、厚み150mm。重さは3kg程度だ(資料:清水建設)
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 このシステムは、3眼カメラと制御ソフトで構成する。3つの同じカメラが鉄筋を異なる方向から同時に撮影。制御ソフトは、三角測量の方法を応用して画像データから鉄筋を検出した後、3次元情報を自動で生成する。

 縦・横方向の鉄筋径や配筋の平均間隔、本数、重ね継ぎ手の長さ、コンクリートのかぶり厚を計測する。結果を検査帳票のデータに変換し、通信回線を介して離れた場所と共有できる。

 従来の方法と比べてスケールや黒板などの検査用具の配備が不要になるため、検査人員や時間をそれぞれ3分の1以下に削減できる。鉄筋に近寄らずに検査できるため、安全な場所で作業できるメリットもある。

3眼カメラ配筋検査システム(左の写真)と従来の検査の様子(右の写真)の比較(資料:清水建設)
3眼カメラ配筋検査システム(左の写真)と従来の検査の様子(右の写真)の比較(資料:清水建設)
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 一度の撮影で検査できる範囲は1m四方。複数の撮影結果を合成すれば、広域の検査結果を取得できる。検査結果をCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)やBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の配筋図データと重ね合わせて表示する機能も持つ。

検査結果(赤色の部分)とCIMの配筋図データの比較(資料:清水建設)
検査結果(赤色の部分)とCIMの配筋図データの比較(資料:清水建設)
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 配筋の平均間隔に関する計測の精度は±5mmで、国土交通省の土木工事の施工管理基準内に収まっている。鉄筋径の精度は±1.0mmだ。二段配筋などの複雑な配筋も検査できる。

 高精度の計測には3眼カメラが有利だ。カメラの数が少ない2眼カメラも鉄筋を検出できるが、精度が落ちてしまう。撮影する方向が少なく、鉄筋の輪郭が見えない死角の箇所が生じやすいからだ。