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構造スリットの欠落を指摘

 さらに日本建築検査研究所は、杭の施工不備だけではなく、構造スリットの欠落と断熱材の施工不良についても指摘した。

 設計図書には外廊下に面する非構造壁と柱の接合部などに構造スリットを設けることが記載されている。しかし、今回の調査で設計図書通りに構造スリットが設けられていないことを確認した。このため、外廊下の外壁にひび割れが生じたとみられる。

構造スリットが設計図書通りに施工されていなかった(写真:日本建築検査研究所)
構造スリットが設計図書通りに施工されていなかった(写真:日本建築検査研究所)
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外廊下の外壁に生じたひび割れ。日本建築検査研究所は構造スリットの欠落がひび割れの要因の1つで、適切に改修しなければ繰り返しひび割れが発生すると指摘した(写真:日本建築検査研究所)
外廊下の外壁に生じたひび割れ。日本建築検査研究所は構造スリットの欠落がひび割れの要因の1つで、適切に改修しなければ繰り返しひび割れが発生すると指摘した(写真:日本建築検査研究所)
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 断熱材についても設計図書通りに施工されていなかった。設計図書では発泡ウレタンの厚さを30mmとしているが、調査では10~17mmだった。加えて、外気に面する梁には断熱材が施工されていないことも明らかになった。同社は、このマンションは住宅金融公庫(当時)の優良分譲住宅に適合したとして販売されたが、実際には融資基準に適合していないと指摘した。

 若築建設は構造スリットと断熱材について「図面通りに施工していると認識している。ただ、結露が生じるという指摘を受けたことがあるので、断熱材については確認すべき内容だと認識している。構造スリットに関しては管理組合からの要望があれば再度調査をする」と説明している。