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 デジタルファブリケーションによる木工の普及を進めてきた建築テック系ベンチャーのVUILD(ヴィルド、川崎市)の活動が、建築設計のプロ向けサービスや建物規模の大型化に対応。ビジネス領域の拡張に踏み出した。コロナ禍に対応できるワークスタイルや、住宅生産のパッケージ化まで視野に入れたものだ。

 2017年創業のVUILDは、家具などのカスタマイズ製作に対応するデジタル木工プラットフォーム「EMARF(エマーフ)」を開発。一般ユーザー向けのセミオーダーツールとして展開を進めてきた。20年5月27日にEMARF 3.0をリリース。新バージョンで一度、プロ向けCADのプラグインソフトという位置づけにEMARFの役割をシフトさせる。

 VUILDは、EMARFを日本初の「クラウドプレカットサービス」と表現している。新バージョンのEMARF 3.0は、3D(3次元)モデリングソフトのRhinoceros(ライノセラス)、AutoCAD、Vectorworksの他、Adobe Illustratorに対応。3Dあるいは2D(2次元)で作図したプロダクトの木製部品を板材に割り付け、併せてプレカットに要する材料費や加工費、加工時間の見積もりをリアルタイムで自動算出する。

EMARF 3.0の画面(資料:VUILD)
EMARF 3.0の画面(資料:VUILD)
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 作成したデータをクラウド経由で入稿すれば、プレカット部品として組み立て現場に届けてもらうことができる。家具や建具、造作、構造部材などの木製部品の製作に、従来よりも取り組みやすくなる。

 出力は、CNC(コンピューター数値制御)ルーターを有する全国の工務店や製材所が担う。VUILDの川崎工場や本牧工場(横浜市中区)をはじめ全国50カ所以上の提携拠点にある3軸加工機「ShopBot(ショップボット)」などを利用する。今回バージョンで、より複雑な切削ができる5軸加工機にも対応。部品サイズの大型化も可能になる。

 前バージョン 2.0では、プロの投稿した家具などのデザインテンプレートを基に、一般ユーザーがプロポーションやサイズを調整してプレカット部品を調達できる仕組みを実装した。その機能を応用し、新バージョンでは、建築設計者やデザイナーによる一品生産の木工を支援する。

 CADを用いている設計者やデザイナーであれば、作業しているその場で実現性やコストの検討が可能になる。「木工の部品を調達するプロセスをオンラインに統合し、より広くプロの業務で使ってもらうためのバージョンアップを図った」とVUILDの秋吉浩気代表は説明する。

EMARF 3.0の画面。前バージョン 2.0では、Rhinoceros上で動作するGrasshopper(グラスホッパー)で作成した3Dモデルをアップロードすれば、CAM(コンピューター支援製造)ソフトを介さずに、加工機「ShopBot」用のデータを生成できた。今後、Mac OS対応や、接合部自動生成、平面展開機能などの実装は順次進むため、EMARFのホームページを参照。板目などを考慮して部品の構造強度を確かめる機能の開発も進めている(資料:VUILD)
EMARF 3.0の画面。前バージョン 2.0では、Rhinoceros上で動作するGrasshopper(グラスホッパー)で作成した3Dモデルをアップロードすれば、CAM(コンピューター支援製造)ソフトを介さずに、加工機「ShopBot」用のデータを生成できた。今後、Mac OS対応や、接合部自動生成、平面展開機能などの実装は順次進むため、EMARFのホームページを参照。板目などを考慮して部品の構造強度を確かめる機能の開発も進めている(資料:VUILD)
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EMARF 3.0の画面。現在、Rhinoceros、AutoCad、Vectorworks、Adobe Illustratorに対応しており、他のCADやBIMにも順次対応する(資料:VUILD)
EMARF 3.0の画面。現在、Rhinoceros、AutoCad、Vectorworks、Adobe Illustratorに対応しており、他のCADやBIMにも順次対応する(資料:VUILD)
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EMARF 3.0の画面。用いる板材の寸法や部品のフィレット(角部)の加工方法を決めて適用すると、加工に要する費用などの厳密な見積もりをリアルタイムで得ることができる。ユーザー登録すれば、ここまでは無料で利用できる(資料:VUILD)
EMARF 3.0の画面。用いる板材の寸法や部品のフィレット(角部)の加工方法を決めて適用すると、加工に要する費用などの厳密な見積もりをリアルタイムで得ることができる。ユーザー登録すれば、ここまでは無料で利用できる(資料:VUILD)
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