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 NTTドコモと竹中工務店は2020年7月14日、建築現場における人の生産性向上を目的とするデジタル変革の共同検討に着手することで合意した。建築現場では今なお、個人のスキルやアナログなコミュニケーションが多く、デジタル技術の活用が限定的である。両社で建築現場のデジタル変革を推進する。

 中身を一言で言うなら、建築現場の生産プロセス最適化だ。「現場の人、モノ、空間のデータを収集して『人間行動モデル』を作成する。同時に現場の作業進捗といった『プロセス管理』をデータで記録し、両者を融合する。これにより、建築現場の生産プロセスを最適化したい」と、ドコモの5G・IoTビジネス部担当部長の仲田正一氏は説明する。

NTTドコモの5G・IoTビジネス部担当部長の仲田正一氏は「人間行動モデル」と「プロセス管理」の掛け算で、建築現場のデジタル変革を進める(写真:日経クロステック)
NTTドコモの5G・IoTビジネス部担当部長の仲田正一氏は「人間行動モデル」と「プロセス管理」の掛け算で、建築現場のデジタル変革を進める(写真:日経クロステック)
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 人間行動モデルとは、現場担当者のバイタルや歩数、位置情報といった人のデータと、現場の工事計画や工事管理、進捗具合などの予実管理から成る業務データの蓄積・分析から、担当者の現場活動の標準モデルをつくり、それを基に体調不良や危険性、無駄な動きなどを検知するためのものだ。さらには、様々なリスクの予兆を捉え、先手を打って危険を回避できるようにする。

人、モノ、空間のデータから「人間行動モデル」を構築し、無駄やリスクを減らす(資料:NTTドコモ、竹中工務店)
人、モノ、空間のデータから「人間行動モデル」を構築し、無駄やリスクを減らす(資料:NTTドコモ、竹中工務店)
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 竹中工務店は建築現場の人にまつわる課題を4つ挙げた。「フレキシブルな働き方」「意識と知識を高め合う働き方」「無駄のない働き方」「プロフェッショナルな働き方」である。

竹中工務店技術本部副本部長の菅田昌宏氏は、建設現場における働き方改革の課題を4つ挙げた。写真では3つまで紹介(写真:日経クロステック)
竹中工務店技術本部副本部長の菅田昌宏氏は、建設現場における働き方改革の課題を4つ挙げた。写真では3つまで紹介(写真:日経クロステック)
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4つめの課題は「プロフェッショナルな働き方」(資料:NTTドコモ、竹中工務店)
4つめの課題は「プロフェッショナルな働き方」(資料:NTTドコモ、竹中工務店)
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 これらの課題に対し、ドコモと竹中工務は互いの強みを持ち寄り、共同で解決策を探る。両社はデジタル変革を推進するワーキンググループを設置。竹中工務店が持つ建築現場の知見と、ドコモのIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、XR(複合現実)、5Gなどの技術やノウハウを結合させる。

 スタートアップ企業などとの連携や、建設業界全体への働きかけも両社で一緒に進めていく。

 20年度に幾つかの試行を開始し、効果が認められたものから順次、同年度内にも本格利用を開始する。今回の合意とは別に、竹中工務店は鹿島などと共同で、タワークレーンの遠隔操作に取り組んでいる。このとき使う通信回線は、ドコモが提供する。5Gへの切り替えも計画しており、既に協業している部分もある。

 建設現場でもスマートフォンやタブレットの利用は当たり前になってきている。竹中工務店は独自に、現場向けWi-Fi網の構築にも乗り出している。ドコモとの協業で加速するとみられる。