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 大成建設は2020年7月15日、都内の建設現場で同社の従業員など17人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。現場内でクラスターが発生した恐れがある。日経クロステックの取材で、大成建設のCRO(チーフ・リスクマネジメント・オフィサー)が同日、本部長や支店長、直轄部長などに対して、配下の従業員の対策再徹底に関する通知を出したことも分かった。

写真はイメージで、感染者が発生した現場とは関係ありません(写真:日経クロステック)
写真はイメージで、感染者が発生した現場とは関係ありません(写真:日経クロステック)
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 感染者が発生したのは大成建設の従業員18人と下請けの専門工事会社の従業員数十人が勤務する都内の建設現場。同社は個人情報保護の観点から従業員の感染状況について原則非公表としているが、今回の感染者発生については感染者数の多さを踏まえて公表を決めた。

 7月11日、12日に1人ずつ大成建設従業員の感染が判明した。その後、同じ現場に勤務する同社の全従業員がPCR検査を受け、14日に13人の感染を確認した。大成建設の聞き取り調査で、専門工事会社の従業員2人の感染も分かった。感染経路について、同社広報室は「回答できない」としている。

 この現場では、感染者発生を受けて7月11日から工事を中断。工事の再開時期は決まっておらず、発注者と協議中だ。

 大成建設はこれまで、マスクの着用や消毒液の設置、朝礼での対人距離の確保など、国土交通省や日本建設業連合会の感染予防に関するガイドラインに準拠して工事を進めてきたとする。「今後もガイドラインに基づいた感染予防対策を変わりなく続けていく」(同社広報室)

 大成建設が7月15日、社員に対して感染対策の再徹底を指示したことも分かった。これまでの対策を徹底するよう求めたうえで、「特に留意するもの」の1つとして、社員同士の飲食の禁止を挙げた。発注者が参加しない社員同士の飲食については当面の間、費用負担が会社か個人かを問わず、禁止とする。社内文書によれば、「これまでも禁止してきたにもかかわらず、近ごろ緩みが見られることから、改めて禁止を徹底する」という。