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 三菱地所ホーム(東京・港)は、深紫外線LEDを用いた空間除菌消臭装置を搭載した全館空調システム「新・エアロテック-UV」を開発、2020年10月20日から受注を開始した。医療機器メーカーの日機装をパートナーとして技術提供を受ける。新型コロナウイルスの感染拡大により室内空気環境の安全性に対するニーズが一段と高まったことを背景に、住宅向け全館空調システムとして定評がある「エアロテック」の強みを伸ばす方針だ。

記者会見場に展示された「新・エアロテック-UV」の屋内機。熱交換や空調を行うユニットの上に「新・UVクリーンユニット」を載せている(写真:池谷 和浩)
記者会見場に展示された「新・エアロテック-UV」の屋内機。熱交換や空調を行うユニットの上に「新・UVクリーンユニット」を載せている(写真:池谷 和浩)
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 日機装は新技術について宮崎大学医学部との共同研究により、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどの除去効果を実証済みだ。同社製の深紫外線LEDは、1秒間の照射でウイルスコロニーを87.4%減少させる効果があり、照射時間を10秒に延ばすと減少率は99.9%に達するという。この研究成果は20年7月、イギリスの科学誌「Emerging Microbes & Infections」へ掲載された。

「新・エアロテック-UV」の概念図(資料:三菱地所ホーム)
「新・エアロテック-UV」の概念図(資料:三菱地所ホーム)
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「新・UVクリーンユニット」内部のイメージ。光触媒フィルター面に向けて深紫外線を照射する(資料:三菱地所ホーム)
「新・UVクリーンユニット」内部のイメージ。光触媒フィルター面に向けて深紫外線を照射する(資料:三菱地所ホーム)
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 深紫外線とは、不可視光である紫外線(波長100nmから400nm程度)のうち、特に波長が短い光を指す。同100nmから280nmの範囲が深紫外線に当たり、日本の気象庁などでは「UV-C」と呼称している。太陽の光の成分に含まれていて、波長が短いので地表に届く前に大気におけるオゾン層で吸収されるが、紫外線の中でもエネルギーが大きく、生体の破壊につながりやすいとされる。深紫外線LEDはこの光を人工的につくり出すデバイスだ。

 新・エアロテック-UVは、全館空調システムに深紫外線LEDを用いた「新・UVクリーンユニット」を付加したもの。空調システム室内機と屋内吹き出しダクトの間に取り付ける。金属板を特殊加工した「エキスパンド光触媒フィルター」でユニット内を区切り、通過する空気から菌・ウイルスやアレル物質などを捕捉する。フィルターを深紫外線LEDで照射して光触媒作用を生じさせ、空気を除菌・消臭する。