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 鹿島は建設現場の状況をリアルタイムに3次元で表示するシステム「3D K-Field」を、完成後の施設運営にも生かす取り組みを本格化する。その第1弾として、羽田空港の沖合移転後の跡地開発の1つであるスマートシティー「羽田イノベーションシティ」の施設運営に、3D K-Fieldを導入したと2020年10月28日に発表した。施設の利便性向上や管理業務の効率化に向けて、オフィスや病院、工場など幅広い用途への展開を図る。

羽田イノベーションシティにおける3D K-Fieldの画面(資料:鹿島)
羽田イノベーションシティにおける3D K-Fieldの画面(資料:鹿島)
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 3D K-Fieldはデジタルツインのシステムで、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)などを活用して建物をバーチャル空間上に再現する。建設現場において、資機材の位置や稼働状況、人の位置やバイタル情報などをリアルタイムに表示する。

 人やものの位置検知にはビーコンを用いる。ビーコンからのBluetooth信号をゲートウエイ受信機やスマートフォンで読み取り、バーチャル空間に表示する。

 鹿島は位置検知に当たって、「ビーコン移動型」と「ビーコン固定型」の2種類を活用している。建設現場ではビーコン移動型を採用。人や資機材にビーコンを取り付けて、受信機を固定する。ビーコンが安価なので、測位対象が多い状況での適用に向いている。

 羽田イノベーションシティの施設運営では、ビーコン固定型を採用している。人にスマートフォンを持たせて、ビーコンを施設側に取り付けた。比較的高精度に検知できる上に、スマートフォンを通じてリアルタイムに人の位置を把握できる。

 羽田イノベーションシティに設置したビーコンの数は約370基。鹿島が19年12月に設立したグループ会社One Team(東京・港)がビーコンなどのセンサーの取り付けやシステムのカスタマイズを担った。この施設では着工時に3D K-Fieldがなかったため、運営段階から導入した。導入費用は、およそ1000万円だ。