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 東京都は、中央区晴海に立つ「晴海客船ターミナル」の解体に向け、実施設計業務の入札を2020年11月9日に公告した。21年開催が予定されている東京五輪の閉幕以降に、できるだけ早く解体に着手するためだ。20年9月には江東区青海の沖合に新ターミナル「東京国際クルーズターミナル」が開業。東京港の客船ターミナル機能は段階的に新施設へ移行していく。

写真右が「晴海客船ターミナル」。写真奥に見えるのは建設中の「HARUIMI FLAG」(晴海フラッグ)。2019年3月撮影(写真:日経アーキテクチュア)
写真右が「晴海客船ターミナル」。写真奥に見えるのは建設中の「HARUIMI FLAG」(晴海フラッグ)。2019年3月撮影(写真:日経アーキテクチュア)
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 晴海客船ターミナルは建築家の故竹山実氏(1934~2020年)の代表作。建物の7階以上を覆うメッシュ状に組まれた白い鉄製フレームが特徴で、東京港のシンボルとして親しまれてきた。地上9階建て、鉄筋コンクリート造で、延べ面積約1万7600m2。東京港が開港50周年を迎えた1991年に竣工した。

 敷地の北側には集合住宅と商業施設の計24棟で構成する「HARUIMI FLAG」(晴海フラッグ)が立ち、ターミナル北西側に隣接する晴海ふ頭公園などと一体で、五輪開催中は選手村として利用される予定だ。晴海フラッグは選手村として使用した後、新築住宅として2022年秋に竣工する計画だったが、五輪開催の延期に伴い、竣工時期と入居開始時期は未定となっている。

 晴海客船ターミナルを解体する理由について東京都港湾局の担当者は、「客船と建物をつなぐボーディングブリッジは修繕しても不具合が続いていた」と話す。また新ターミナルが開業したことから、維持管理や運用を効率化するため、客船受け入れの機能を東京国際クルーズターミナルに集約することを決めたと言う。解体は五輪閉幕以降に着手し、工事期間は21~22年度を予定している。詳細は実施設計を踏まえて決める。