全1933文字
PR

 国土交通省は低迷する住宅需要の回復を狙い、「グリーン住宅ポイント制度」を創設。2020年12月15日に公表した。対象となるのは、一定の省エネ性能を有する新築の注文・分譲住宅の建設もしくは購入、所定の内容に該当する既存住宅の購入と住宅リフォームだ。それぞれ建て主や購入者に所定のポイントを付与する。建て主などは1ポイント=1円の換算で、一定の要件に適合する商品に交換したり、追加工事の費用に充当したりできる。

[画像のクリックで拡大表示]
〔図1〕住宅需要回復のための4つの施策
〔図1〕住宅需要回復のための4つの施策
国土交通省のチラシ(上が表面、下が裏面)。「グリーン住宅ポイント制度」は、「住宅ローン減税」「すまい給付金」「贈与税非課税枠」と併用可能で、これらと合わせて住宅需要回復の目玉策という位置付けだ(資料:国土交通省)
[画像のクリックで拡大表示]

 新築とリフォームは持ち家・賃貸のいずれもが、既存住宅は持ち家が、それぞれ対象だ。適用されるのは、20年12月15日から21年10月31日までに工事請負契約や売買契約を締結した新築・購入物件。同制度は、「住宅ローン減税」「すまい給付金」「贈与税非課税枠」と併用可能で、住宅需要の回復を図る目玉策の1つという位置付けだ〔図1〕。例えば新築では最大100万ポイント、リフォームでは同じく60万ポイントを付与する〔図2〕。21年春から運用開始の予定で、国交省は同年2月ごろに具体的な開始時期や申請の締め切りなど、スケジュールの詳細を公表する。

〔図2〕新築住宅で最大100万ポイントを付与
〔図2〕新築住宅で最大100万ポイントを付与
国土交通省が公表した「グリーン住宅ポイント制度」の概要。新築では省エネ性能を重視し、リフォームでは若者世帯・子育て世帯に手厚い点が特徴だ(資料:国土交通省)
[画像のクリックで拡大表示]

 ポイント付与の条件を細かく見てみよう。新築の持ち家の場合は、省エネルギー性能によってポイント数が異なる。認定長期優良住宅、認定低炭素建築物、性能向上計画認定住宅、ZEHのいずれかであれば40万ポイント。品確法の断熱等性能等級4かつ一次エネルギー消費量等級4であれば、30万ポイントを付与する。これらは住宅性能評価機関などの証明が必要だ。さらに、これらが「東京圏からの移住用」「18歳未満の子供3人以上と同居」「三世代同居」など所定の条件(図2で「特例の場合」)を満たしていれば、ポイントが加算される。

 新築の賃貸住宅では、住宅トップランナー制度における賃貸住宅の基準に適合する全住戸の床面積40m2以上の物件が対象。1戸当たり10万ポイントを付与する。また既存住宅の購入では、持ち家であることと同時に、売買契約金額(税込み)が100万円以上であることも条件。このうち「空き家バンク登録住宅」「東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)からの移住用」「災害リスクの高い区域(土砂災害特別警戒区域または建築基準法上の災害危険区域)からの移住用」に該当する場合は30万ポイント、「住宅の除却に伴う既存住宅の購入」には15万ポイントをそれぞれ付与する。