全1379文字
PR

 住友林業と熊谷組が、協業を一歩進める。両社は2021年3月31日、中大規模木造建築の受注強化に向けて「with TREE」と呼ぶ新ブランドを立ち上げた。「環境と健康をともにかなえる建築」をコンセプトに、設計や施工のほか、コンサルティングサービスなどを提供する。既に野村不動産が都内で開発する中層オフィスビルの設計や施工を受注した。

野村不動産が都内で開発する中層オフィスビル「H1O(エイチワンオー) 外苑前」。野村不動産は、建設会社数社から提案を受け、住友林業と熊谷組の案に決めた(資料:野村不動産)
野村不動産が都内で開発する中層オフィスビル「H1O(エイチワンオー) 外苑前」。野村不動産は、建設会社数社から提案を受け、住友林業と熊谷組の案に決めた(資料:野村不動産)
[画像のクリックで拡大表示]

住友林業と熊谷組が立ち上げた中大規模木造ブランド「with TREE」のロゴ。withの頭文字である「w」を模した形だ。ロゴの中央部には、TREEの頭文字である「T」の形を傾けて組み込んだ(資料:住友林業、熊谷組)
住友林業と熊谷組が立ち上げた中大規模木造ブランド「with TREE」のロゴ。withの頭文字である「w」を模した形だ。ロゴの中央部には、TREEの頭文字である「T」の形を傾けて組み込んだ(資料:住友林業、熊谷組)
[画像のクリックで拡大表示]

 両社は17年に資本業務提携契約を締結。中大規模木造事業での協業の一環としてwith TREEブランドを立ち上げた。住友林業の非住宅事業を手掛ける建築市場開発部、熊谷組の営業推進部などが連携してプロジェクトを進める。売り上げや利益の目標は公表していない。

 住友林業は木材の調達に強みを持つほか、教育施設など非住宅の低層木造建築物で設計や施工の実績を増やしている。熊谷組はゼネコンとして中大規模施設の施工を多く手掛けてきた。両社の強みを持ち寄り、中大規模木造の市場を開拓する。

 住友林業は、木を使った建物が利用者の健康にもたらす効果などについて研究を進めており、研究成果を生かして発注者にコンサルティングサービスも提供する。

 同社コーポレート・コミュニケーション部は、「コストだけで比較すると、発注者は木造よりも鉄骨(S)造や鉄筋コンクリート(RC)造を選びがち。補助金に頼らず木造を普及させるためには、木材利用による二酸化炭素(CO2)削減効果や健康への効果を数値化し、企業価値の向上につながると示すことが必要だ」とする。