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 東京都八王子市内に立つ築8年の賃貸アパートで屋外共用階段が崩落し、住人1人が亡くなった事故が波紋を広げている。特定行政庁の八王子市は、この建物の建築確認などを担当した指定確認検査機関から図面などを取り寄せ、建築基準法違反などがなかったか調査を進める考えだ。崩落した階段の部材は鋼製だったが、それを支える部分に木材が使用されていたとみられている。

事故があったアパートの外観。ブルーシートで覆われているのが、階段が崩落した箇所だ(写真:池谷 和浩)
事故があったアパートの外観。ブルーシートで覆われているのが、階段が崩落した箇所だ(写真:池谷 和浩)
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 事故が起こったのは2021年4月17日午後2時頃。被害者が2階へ向かう階段を上っていたところ、階段が崩落。約2m下に落ちて病院へ運ばれたが、22日に亡くなった。警視庁捜査1課が業務上過失致死罪の疑いで捜査中だ。

 この建物は、八王子市南新町の住宅地に立つ木造3階建ての共同住宅。建築計画概要書によると、敷地の用途地域は近隣商業地域で、準防火地域に指定されている。敷地面積は145.04m2、建築面積は107.23m2、延べ面積は302.23m2。計8戸から成り、1階に4戸、2階と3階に屋外階段を境として2戸ずつを配置している。12年12月5日に確認済み証、13年10月8日に検査済み証の交付を受けた。

 概要書によると、アパートの設計と確認申請を担当したのは2級建築士事務所のりゅうこうぼう(横浜市)。工事監理者は斎藤1級建築士事務所(神奈川県相模原市)、施工者は則武地所(同)だ。指定確認検査機関のJ建築検査センター(東京・渋谷)が建築確認、中間検査、完了検査を実施した。建築主は東京都日野市に住所を置く人物だ。

 事故現場を確認した関係者によると、崩落した階段部材は鋼製で、踏み板を側桁で挟み込んで溶接した一般的な側桁階段のようだ。この部材が、各階玄関と中央の踊り場をつなぐかたちで架けられていた。

道路から見た階段と踊り場。鋼製の階段部材が床に架けられているのが分かる(写真:池谷 和浩)
道路から見た階段と踊り場。鋼製の階段部材が床に架けられているのが分かる(写真:池谷 和浩)
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