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 大和ハウス工業は2021年5月14日、取締役副社長・技術統括本部長に村田誉之氏が就任する役員人事を発表した。村田氏は大成建設の前社長で、現在は同社の代表取締役副会長を務める。21年6月25日に予定している大成建設の定時株主総会で退任し、21年6月29日付で就任する予定だ。大和ハウス工業が取締役を外部から招くのは約30年ぶり。スーパーゼネコンの元社長が住宅メーカーの取締役に就任するのも異例だ。

大和ハウス工業は2021年5月14日、大成建設の村田誉之前社長(右)の副社長就任について発表した(写真:大成建設、資料:大和ハウス工業)
大和ハウス工業は2021年5月14日、大成建設の村田誉之前社長(右)の副社長就任について発表した(写真:大成建設、資料:大和ハウス工業)
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 大和ハウス工業は戸建て住宅だけでなく、物流施設や商業施設といった非住宅建築物の施工も幅広く手掛けている。スーパーゼネコンである大成建設のかじ取りを担った村田氏を招くことで、同氏が総合建設会社で培ってきた知見を、建設関連の各事業に展開する狙いがある。

 村田氏は就任後、技術統括本部長として、住宅分野から非住宅分野まで、幅広く技術分野を所掌する。村田氏が取締役副社長と技術統括本部長を兼任することについて、大和ハウス工業広報企画室の松田英次次長は「技術分野の中でも特に、当社が注力しているDX(デジタルトランスフォーメーション)のけん引役として期待している」と説明する。同社では現在、常務執行役員の佐々木幹雄氏が技術統括本部長に就いている。

 村田氏は1977年に東京大学工学部建築学科を卒業し、大成建設に入社した。大学では内田祥哉研究室で学んだ。同級生には建築家の隈研吾氏や、故大江匡氏らがいる。

 ゼネコンの建築部門出身ながら、戸建て住宅事業に明るい人物として知られる。大成建設ハウジング(東京・新宿)の代表取締役社長として不振だった住宅事業を再建した手腕を買われ、15年4月1日付で大成建設の代表取締役社長に就任した。在任中に完成した主なプロジェクトには国立競技場などがある。20年度を最終年度とする中期経営計画の目標が達成できない見通しであることを理由として、同年に社長を辞任し、代表取締役副会長に就任していた。

大成建設の村田誉之前社長(左)。2020年5月に相川善郎氏(右)への社長交代を発表した際の写真(写真:大成建設)
大成建設の村田誉之前社長(左)。2020年5月に相川善郎氏(右)への社長交代を発表した際の写真(写真:大成建設)
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