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 京都市は2021年5月20日、京町家の意匠の保存と火災に対する安全性を両立するため開発した「木製防火雨戸」が、20分間の遮炎性能を有する防火設備として国土交通大臣認定を取得したと発表した。全国初となる自治体による防火設備の大臣認定取得だ。市は運用開始に向けてマニュアルの作成などを進める。

京都市などが開発した木製防火雨戸の主な仕様。枠高さと枠幅は最大のサイズで大臣認定を取得しており、それ以下の大きさであれば防火設備として認められる(資料:京都市)
京都市などが開発した木製防火雨戸の主な仕様。枠高さと枠幅は最大のサイズで大臣認定を取得しており、それ以下の大きさであれば防火設備として認められる(資料:京都市)
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木製防火雨戸の燃焼試験の過程(写真と資料:京都市)
木製防火雨戸の燃焼試験の過程(写真と資料:京都市)
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 木製防火雨戸は市と京都府建築工業協同組合、早稲田大学などが連携して開発したもので、市と京都府建築工業協同組合が連名で大臣認定を取得した。

 大臣認定を取得したことで、防火地域や準防火地域に立つ一定の用途や規模の京町家に設置できるようになった。京町家の大規模修繕により防火改修が必要になった場合などに活用できる。京町家以外の新築建物にも活用可能だ。

 市建築指導課の中川貴夫・歴史的建築物保存活用係長は「市内には約4万軒の京町家が残存している(16年度時点)。これまでは京町家を改修する際に木製のサッシをアルミサッシや鋼製シャッターなどに変更するしかなく、外観意匠に違和感が生じることがあった。木製防火雨戸を用いれば、既存の木製サッシを残しつつ、防火性を高めることができる」と説明する。