全2802文字
PR

当初発表の「33件」に対して同業者から疑問の声

 中国・四国地方の地盤調査・改良工事会社などからは、ハイスピードコーポレーションが最初に示した「33件」という改ざん件数に対して疑問の声が上がっていた。ある企業は「ハイスピードコーポレーションが『元社員が作成したが改ざんはなかった』とする地盤調査報告書で、SWS試験の柱状図と現場写真の日付が食い違っていた」と指摘する。

 2件の地盤調査で報告書の改ざんが確認された高知県内のある工務店は、別の地盤調査会社に自ら再調査を頼み、建て主に経緯を説明。ハイスピードコーポレーションには「2件以外の地盤調査に改ざんはない。過去の物件に風評被害などが生じたときはハイスピードコーポレーションが説明責任と補償責任を負う」といった内容の誓約書の提出を求めたという。工務店の社長は、「同社が行う再調査は信用できない。ほかの現場に不正がないとする根拠も不明だ」と憤慨する。

 地盤調査に対する不安は建て主の間にも広がっている。愛媛県内の地盤調査会社には、再調査に関する相談が複数、寄せられている。

 地盤調査報告書に、別の現場のSWS試験データが使われる問題は、これまでも起こっている。ハウスワランティの森田代表理事は、「5~6年に1度くらい見つかる。今回のような改ざんではなく、人為的なミスがほとんどだ。よくあるのは、試験箇所を間違えるパターンだ」と話す。

 ハイスピードコーポレーションが元社員の改ざんを防げなかった原因としてハウスワランティ技術本部の古屋篤本部長が注目するのは、報告書作成ソフトの修正機能を、誰でも容易に使えるようにしていた点だ。古屋本部長は、「権限を与えられた人以外は修正できない仕組みにすべきだった」と指摘する。